ライブ日誌2006

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一月七日 代々木 Zher the ZOO  "戦慄のどしゃぶり舞踏会"
(w/Very Ape/ロザンナ/BLUEV/Sister Paul/)

1.グラインダー
2.ハイパー(anarokka)
3.ファンク de ダムダム団
4.ヘビイダメージ
6.狩猟
5.地獄ディスコ
7.仕合せ山

正月休みもそこそこにライブ。very apeとロザンナの共同企画に出演。ロザンナは雨バンドであり、われわれダムダム団も無類の雨バンドである。豪雨は確実であるとの見込みだったが、実によく晴れ気分がよろしい。初のライブハウスということで入った瞬間にそのセレブ感に打ちのめされる。楽屋の前面に張り巡らされた鏡、冷蔵庫。そして自由に飲んでいい水!パラダイスがそこにあった。リハ前にスタッフの方がドラムセットのタムの部分に集合して怪しげな雰囲気をかもし出しているので、「タムにトラブル→とんだら怒られる」と青ざめた鈴木は確認を取ってみたが、「タムの付け根が壊れたが直した」と了承を得たので一安心。very apeの企画に出演すると何かしらドラムセットにトラブルが起きるので戦々恐々としていたものの、厄払いが出来た気になり、いざ本番。しかし本番前に陰気な歌(ジャックスだった)が延々と流れていたので軽く落ちる。まあ落ちたくらいがちょうどいいのでいざ本番。
1.2.3の流れは年末に時間の関係で実現できなかったセットである。必勝間違いなし、と確信を持って打ち出したが3曲目まで終わってどうもリアクション悪し。あれーと思いながらあと4曲。鈴木は「地獄ディスコ」あたりでスティックを飛ばしすぎてなくなり、カルメンサービスが中途半端に終わったりしていた。まあそれ以外はさしたる問題もなく、高橋のアクションはよく切れていた。古根もいつもより多く跳んでおります。それでもどうも観客とかみ合わず最後まで終了。どうも音がよくなかったようだ。ギターが相当モコモコしていたようで、これは謎であり、リハでも中音でも特に問題がなかったので、原因究明も出来ず「年はじめのライブは良くない」というジンクスをそのまま踏襲する形となってしまった。来年は打ち破る。今から来年の話をするのもどうかと思うが。というか次のライブのことを考えてみてはどうだろうか。

一月二十九日 秋葉原グッドマン  "秋葉原包囲作戦"
(w/遠藤ミチロウ/インビシブルマンズデスベッド/鳥肌 実)

1.仕合せ山
2.グラインダー
3.ヘビイダメージ
4.ファンク de ダムダム団
5.solid man
6.地獄ディスコ

大変豪華な面子の秋葉原グッドマン企画。史上初のチケットソールドアウトである。鈴木は自転車でグッドマンに向かう途中自転車の鍵を落とし、急いでいたので停めたあと鍵の変わりに荷台の紐をタイヤに縛りつけ、それをもって鍵の代わりにしており関係者一同に馬鹿呼わばりされていた。
オープンする前から受付に人が並んでおり、行列がグッドマンの外まで出来ている。こんなに大勢の知らない人たちがわれわれを見るのかと思うとプレッシャーだが、量が多すぎてちょっと見当が付かなくなり、本番直前にはわりとどうでもよくなっていた。
オープニングは「仕合わせ山」から重厚に、ハリウッドな感じでスタート。意外と受けがよい。音もかなり良い。今回のセットリストは一曲目の始まりでコけるかつかむかで勝ち負けが決まると思っていたので、「こりゃ勝ち」だと思ったら古根のベースが壊れた。ブリッジのねじが取れて5弦の音が出なくなってしまったのである。出ない音があるので、もちろん音は劣化。それを見た鈴木は1曲目でとりあえず演奏をストップして仕切りなおしをしようと判断したが、高橋はそのまま続けても何とかなると判断、次の曲を始めてしまった。結果、仕切りなおしたかった鈴木古根の微妙なテンションと音の悪さで残念な感じになってしまった。高橋の冷静さを欠いた判断ミスである。その後ベースに応急処置をし、仕切りなおして再スタートを切ったが予定とは違うセットリストの切り方のせいか、はまるところではまらないような展開になり「もっとやれたはず」といったライブになってしまった。普段のダムダム団を見ている方たちには欲求不満、所見の人にはそれなりのインパクト、といったところようだ。しかしダムダム団のベースにはビックイベントで不幸が付き纏う。何か因縁でもあるのだろうか。
そして、馬鹿呼わばりされた鈴木の紐付き自転車はちゃんと盗まれずにグッドマンの前にあった。鈴木は馬鹿ではなかった。

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二月五日 渋谷屋根裏  "かばんづ解散演奏会【ずんばかナイト FINAL】"
(w/かばんづ/暴奏カルキュレーター/Worst Taste/SF/groundcover/eksperimentj)
1.ヘビイダメージ
2.グラインダー
3.仕合せ山
4.ファンク de ダムダム団
5.地獄ディスコ

かばんづの解散企画に出演。前回のライブが終わった後に各方面からこってり絞られた。ああいった勝負の時にずっこける、というのは精神的にも良くなくダムダム団内に不穏な空気が流れる。音やパフォーマンスについて、ライブ中のメンタルな部分についてなど話し合い、今回のライブに臨んだ。しかし、リハにてドラムのところにベースがまったく聞こえず、鈴木がイライラする。モニターで返してもあんまり聞こえず、テンションダダ下がり。外音は音圧重視で、フレージングはあまり聞こえないような音作りであり、ミッドロウをあげれば解決しそうなものだが、アンプ側ではこれが限界とのこと。モニターの返しを目いっぱいもらえば良いのかもしれないが、鈴木のこだわりとして「良い音だったらモニターを使わないでも聞こえるはず」という変な持論があり、リハの終わりまで中音に関しては納得いかないままだった。リハ後もそのことについて古根と鈴木は議論。もともと前ベーシストは音圧よりも音の抜けを重視していたので、モニターの返し無しでも聞こえていたようだ。古根のスタイルはそれとは逆なので、ライブハウスの音周りによってはモニタが必須になってくるようだが・・・・。最終的には「ベース本体を変えないとダメかも」とかそういう話になり、さらにダウン。
今年に入ってから会心の出来な演奏は出来ていない。ここで失敗すると1ヶ月ライブが無い。絶体絶命のピンチである。セットリストは馴染みのある曲で固めた。ある種安全パイであるが、前述のような状態で冒険する余裕が無かったとも言える。本番が始まり、鈴木のところにはあいかわらずベースがほとんど聞こえない。しかしもうテンションを下げている場合ではない、とガッツリ演奏していたところ、客の反応がとてもよろしい。鈴木からは判断できないが、この反応を見ているとどうも外音は良いようだ。というわけで、徐々にテンションが上がってきた。なんだかわからないが、中音のベースもちょっとづつ聞こえてきた。そうやって「ファンク DE ダムダム団」で盛り上がりもピークに達しようとするとき、ギターの音が出なくなった。ピンチか。しかし鈴木が神がかり的なフォローを炸裂させた。曲の切れ目でそのまま演奏のボリュームを下げてうまく軟着陸、 そのままドラムとベースだけで繋げる。古根にベースソロを要求するも無視されるなどあったが、ギターの音が戻り高橋が引き出した「ファンク〜」のリフにあわせてドラムロール→一旦ブレイクしてドーン。トラブルのせいで前のほうに集まりだした客をそのまま持っていった。久しぶりに完全なる演奏をみせつけ感無量、2ヶ月ぶりにダムダム団のグルーブが結束した。
鈴木は打ち上げで携帯をなくしたが30分後に見つかったのでトータルで見て良い日。

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三月四日 渋谷屋根裏  "人間のたべものvol.2" (w/トニーチェンバロン/ソニックアタックブラスター/トキメキ泥棒)
1.solid man
2.ヘビイダメージ
ファンク de ダムダム団
4.グラインダー
5.仕合せ山
6.地獄ディスコ

トニーチェンバロン企画に出演。1週間続いた曇天が嘘のように青空が広がる。鈴木は上機嫌で渋谷に向かい自転車を漕いでいた。ちょっと近道をしてみようといつもと違う道にそれた途端、目の前に超傾度の坂が現われた。ダムダム団のプライドが後戻りを許さず登り始めるも絶望的な角度。まったく前に進まない。しかし気合で乗り切ると15秒後に同じ角度の下り坂が待っていた 。これは何か不吉な事の起きる前兆であろうか。
前回の渋谷屋根裏からさらに、音作りについて話し合い、ギターの中音域をやや抜いた。そうすることによってある程度ベースの抜けが良くなるようだ。さらに古根は前日にエフェクターのセッティングで2時間悩みぬいた果てにちょうど良い調整に成功したらしく全体的にまとまりができ、音圧が出たようだ。
今回はOPSEからイントロをリアレンジした「solid man]に突然入るというスタート。始まった瞬間、もう中音でガツンときた。最高。テクニカルな要素が多いこの曲も、体力がたっぷり残っている1曲目なら余裕な感じである。そのまま一気に「ヘビイダメージ」。「ファンク de ダムダム団」でギターの音がおかしくなったりしてたが、どうにか3曲一気に演奏し、観客のハートをキャッチ気味。残り3曲を連続でやったら「仕合わせ山」で体力がつき「地獄ディスコ」はグダグダであったが、かなりの好感触ライブだった。後ほど「音圧がすさまじかった」「扉やら、壁やらあらゆるものが振動していた」というコメントを頂く。それでもなお歌が聞こえるような、「痛くない爆音」を作り上げることに成功したようだ。最近着実に積み上げていっている感じがするのでこのままぜひやって行きたい。朝登った超傾度の坂はとくに不吉な前兆でもなんでもありませんでしたと思ったらビデオ見ると演奏が荒かった。これか。

三月十八日 西荻窪リンキーディンクスタジオ Fst<スタジオライブ>
(w/THE MODERN ABERRATION/WINDERMERE MAY/THE CEREMONY )
1.グラインダー
2.抗いて、狩猟へ("狩猟"改題)
3.地獄ディスコ
4.仕合せ山
5.ビッグリフナンバー(仮)(新曲
6.ファンク de ダムダム団
7.solid man
8.ヘビイダメージ
9.ロンサムビリー

THE MODERN ABERRATION企画に出演。スタジオに入ると、異常にでかいスピーカーが鎮座していた。でもこここから出るのはボーカルのみ、という不思議空間である。その後ろにドラムが隠れているのでとりあえず配置を変える。そしてアンプがステージに在ると超邪魔なのでスピーカより前に出す、という斬新なセッティングを生み出す。しかし騒然ドラムブースにはベースもギターも音が聞こえないので、ベースは2台あるアンプをシールドでつないで一台をモニター用にするという技を利用。ギターは一台だけマイクで拾ってモニターに返す、という技を利用。伊藤家の食卓並みの裏技炸裂で普通のライブハウスみたいな環境が出来上がった。
急遽の出演バンドキャンセルのため、1バンドあたりの時間割当が増えプレイ曲数が増加。前日練習で一通りやった後にそのしんどさから「通常通りの曲数で逃げるように帰る」という選択肢も頭によぎったが、意外とダムダム団員の皆さんが集まってきたのでちゃんとやることにした。トイレが埋まっていたので女性用に入って用を足し、出てきたところをダムダム団員の方に目撃された鈴木は本番前にややテンション低めであった。
2曲目に「抗いて、狩猟へ」を持ってきたが、これがかなりの効果を生む。レコーディングを経てビルドアップされたこの曲は永遠の二曲目として役立ちそうだ。そして、期待の新人「ビッグリフナンバー(仮)」も炸裂。かなり炸裂していた。「ファンク DE ダムダム団」が終わった時点で既に死にそうだったの6曲目と7曲目の間に本格的な休憩(メンバー一同着席)を挟んで、最後は久しぶりに「ロンサムビリー」で締めた。われわれしてはかなり休み休みやっていた感もあるが、セットリスト的に畳み掛け感が強かったようで「ほぼノンストップ」ように思う人いたようだ。途中でモニター側ベースアンプが音圧の振動でプラグが抜け音が出なくなったりしていたが、最後まで緊張感と盛り上がりは切れなかった。3回連続で良いライブをしたのはひょっとしたら史上初かも。

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四月四日 渋谷屋根裏   w/ダイナマイトクラブ(from N.Y)/ BAD CLUCH/ウワサのピーチガール/Logistics)
1.ロンサムビリー
2.抗いて、狩猟へ
3.ファンク DE ダムダム団
4.仕合わせ山
5.ビッグリフナンバー
6.ヘビイダメージ

高橋がアンプヘッドを購入。「Dr.Z」とかいうなんかよくわからない赤いものである。まんなかに大きく「Z」と記入されている。高橋いわく、「医者が機材を開発していたら間違ってアンプっぽいのが出来て、それでアンプを作ったら良い音がした」という代物らしいが、出自からして怪しいのでダムダム団ぽいといえなくもない。単体でならすとわりとおっさんぽい音がするのだが、ジャズコーラス+ブルドッグディストーションを組み合わせると、超凶暴アンドガッツリ抜ける音で、ベースの音ともぶつからないナイスな感じになった。
リハーサルでもPAの方からご好評を頂き、中音も実によい感じでこれはもうとてもよさそうなライブが出来そうだという予感に満ち満ちていた。がしかしこういったときは大体失敗するので気をつけなければならない。
我々の出順が3番目だったのあるが、その後4,5とボーカルがパンツ一丁で勝負する方達だったため、楽屋では「「今まさにパンツ一丁」が2人もいる状態の中、演奏はスタート。
果てして、本番も中音はばっちり。一同興奮。本日は客が少ないのを見越して1曲目から完全トップギアでもっていき、前回2曲目に持ってきてかなりグッと来た「抗いて、狩猟へ」を配置。で、もう割りとそのまますんなりラストまでいけた。ラスト「ヘビイダメージ」でデストロイして、鈴木が前に出てきて、高橋が倒れているそばでへたれていたら、そこに古根が突っ込んできて3人でグダグダになっていた。そこへすかさずエンディングSEが流れ、鈴木がボーカルのマイクで挨拶をするという新展開のエンディングだった。

四月二十五日 下北沢CLUB Que "ナベジPresents" (w/スランキーサイド/OHIO101/bellytree the distortion)
1.ヘビイダメージ
2.ビッグリフナンバー
3.ファンク DE ダムダム団
4.グラインダー
5.地獄ディスコ
6.仕合わせ山

起床するとすごい勢いで雨が降っていたので自分の雨男っぷりを呪いながら支度をしていたら雨がやんだ。最近雨バンド返上の噂もあるダムダム団はそのせいか良いライブを続けて行っている。ギターアンプも新しくなり、マイナス要因はあまり見あたらない感じであった。リハーサルも誰も遅刻することなく集まったが、古根がオーバーオールを着ており鈴木(オーバーオールとしいたけが嫌い)の怒りを買っていた。初の下北沢OUE、ということではあったが、「まあギターアンプもあるし余裕だろう」とかたかをくくってるとなんだかベースの抜けがよろしくない。会場との兼ね合いがなかなかつかず、苦労しながら音作りを終えた。
1番目なので、リハーサル終わりで軽くウインドウショッピングなどをしてさくさくと演奏開始。ヘビイダメージを出落ちてきな感じで使い盛り上げるも、演奏のクォリティが低かったり、意思疎通の出来ない部分があったりでそのままのテンションがいまいち維持できなかったように思える。スタッフ赤井嬢から「安定感の欠如」についての指摘を受け、なるほど確かに対バンの方達と比べて見劣りしたようだ。現メンバーになってから音作りで悩んできた部分は幾分解消されつつあるので、次はさらなる演奏力の増加やメンバーシップの確立などが課題であろう。とりあえず古根はオーバーオール禁止だ。

四月二十七日 渋谷屋根裏 "リフラクトリー宣言 カレーvol.1" (w/リフラクトリー/羅刹ガットウィズム/ATGC/MOGITAIL)
1.ヘビイダメージ
2.ビッグリフナンバー
3.ファンク DE ダムダム団
4.グラインダー
5.地獄ディスコ
6.仕合わせ山

リフラクトリー企画に出演。雨が降りそうで振らなかったが、出る直前に雨が降って来ていた。高橋は雨でアンプがぬれるのを恐れ鈴木に「アンプ持ってこない」メールを送信。これが鈴木の逆鱗に触れ「おめーなにいってんだ雨ぐらいでへこたれてるんじゃないですよ死んでもアンプを雨から死守してもってこいや大体雨なんて降ってないですよ天気予報的にはこれから晴れますよ」電話が即高橋に。結局アンプは持ってくることになった。そして鈴木は晴れるのを見越して自転車で渋谷に向かったら見事に雨が。天罰か、高橋の呪詛か。渋谷屋根裏に到着すると既に本日のメインイベントである、カレーの配給のための準備が始まっていた。当然のようにカレーの調理法に「醤油をちょっと入れたほうがよい」などと口出しをする鈴木。「醤油を入れて、一晩寝かせるとよい」とTPOを無視したアドバイスなどを行っていた。
リハは割りと順調に終わったが、本番前に古根から、ダムダム団の現状を新メンバーからの観点で分析した結果を発表。それは「みんなそれぞれ勝手過ぎるのではないだろうか」ということである。もう少し、メンバーの音を聞きながら、お互いの呼吸を計っていくのがバントというものではないか。それは至極全うな意見であり、「俺が俺が」であまりに忘れていた音楽の基本だったかもしれない。「地味なのは嫌だ」と見当違いな意見を繰り出す鈴木と喧々諤々の議論になったが、なんとか説得され、とりあえず「みんなでちゃんと音を聴きながらプレイしよう」という合言葉の下、演奏をスタート。
いつもよりため過ぎか、と思うくらいの全体の演奏。しかしそこに現われたのは安定したグルーブであり、その上で自由に暴れまわる古根であり高橋であり、あんまりいつもと変わらない鈴木であった。演奏が安定すれば、そこにパフォーマンスを載せるだけの余白が出来る。これは我々にとって目から鱗の手法。某氏によれば「感動した、とかいいたくないけどちょっと感動した」と言わしめる出来だったようだ。ある種古根が解脱したライブであり、新たなスタートだったと思う。カレーはウインナーが効いていて(?)うまかった。

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五月十九日 四谷OUTBREAK "四谷アンダーグラウンド#008"

(w/リタリン/OXGEN DESTROYER/SPREAD THE SCREAM/ジオン軍)

1.グラインダー
2.ヘビイダメージ
3.トラビス
4.ファンク de ダムダム団
5.仕合せ山
6.抗いて、狩猟へ
7.地獄ディスコ

雨がやや降っており、そんな中鈴木は自転車で登場し、さっそく自転車の鍵を無くしていた。こういったときには紐をタイヤに縛ると盗まれないので、そのようにした。結果的に盗まれなかったが、ちょっと調子に乗り過ぎだろうか。初の四谷アウトブレイクであるが、オーナーが知り合いでありスタッフの方達が気さくなため、和やかにリハが進む。途中オーナ内田女史から「外音の金物を上げたほうがよい」とナイスアドバイス、元々音には定評のある四谷アウトブレイクでかなりの良い音が作れた。中音もデッドで非常にやりやすい。古根は今回からベースの中音域を強めにし、フレージングがはっきり聞こえるような、音程間のある音作りにシフト。本人的には「普通すぎてちょっと」ということだが、やはり音程感はあったほうがいいのではないだろうか。
演奏は「グラインダー」からの特攻パターンでスタート。前日までは「4曲目まで一気に行く」と意気込んでいたのだが、自分達の持久力に自信が持てず、やっぱり2曲でいったん切ることに。がっつり観客をつかんだところで、久しぶりの「トラビス」。かなりの間セットリストから遠ざかっていたこの曲だが、「抜き」の曲なのにもかかわらずグルーブで盛り上げていけるダムダム団の楽曲の中でも特殊な位置づけの1曲であり、セットリスト的にはかなり重宝することを再確認。前回の合言葉「演奏をちゃんと聞く」が響いており、史上空前くらいのちゃんとした演奏が最後まで繰り広げられた。しかし、最後にベースのブリッジが破損。明日はどうするのか。
次の日もライブなので、各自体調管理には気をつけるべきだが、「お前らあまり呑むなよ、俺も10杯しか呑まない」などと鈴木の傍若無人ぷりが目立っていた。逆に古根は水ばかり飲んでいて、「そういう病気の人なのかな」と誤解されていたようだ。

五月二十日 吉祥寺プラネットK "言うてるやんか" (w/apnea/OHIO10/spankpage/Opening Act:メ )
1.グラインダー
2.ヘビイダメージ
3.トラビス
4.ファンク de ダムダム団
5.仕合せ山
6.抗いて、狩猟へ
7.地獄ディスコ
前日ライブだが、昨日のライブがとても良かったので今日も楽勝だろうと思って朝起きると体が重い。それでも天気もわりとよいので軽い気持ちでプラネットKに向かう。空を見上げると行く方向は雨雲っぽいので覆われており、後ろを振り向くと気持ちの良い五月晴れという異常事態。鈴木が一番最初に到着し、他のメンバーを待っているとびしょぬれの古根が登場。ものすごい勢いで雨が降っているらしい。油断は禁物である。そんな中、きのう破損したベースのブリッジを古根はきちんと直してきていたが、壊れて部品を取り除き、そこにダンボールを突っ込むという荒療治であり、これから古根はずっとこれでいくらしいがこれも油断は禁物である。リハはわりとスムーズに進み、意味無く降っていた雨もぼちぼちやみ始めた。
出順は久しぶりのトリであり、対バンの方達はわりとさわやかな感じなので、なんというか最後に空気読まず全力でやり、すべてをデストロイして帰ろうと思ったが、本番前に古根がこれからの曲作りについて話し出し、一気にテンション下がる。
とりえず、今後の方向性とか置いといてデストロイしよう、と心に決めステージイン。しかし体が重い。「昨日やったことをもう一度やる」ことすらままならず。以前2日連続でやったときよりも疲労が明らかに大きくのしかかり、「体力の衰えは否定できない」と3人が3人とも思っていたようだ。気ばかり空回りするような感じであったが、とりあず頑張って最後までやりきった。やっぱりツアーとか我々は無理なのであろうか。
打ち上げでは鈴木がまたもやインターネットでは公表できないような最強伝説を作っていた。○○か○して○○○を○○○○○○ってひどすぎる。
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六月十日 富山ソウルパワー
 (w/bellytree the distortion/DynamiteSoul System/nose/バーバーフィッシュ/ARTWORK'79)
1.solid man
2.ヘビイダメージ
3.グラインダー
4.ファンク de ダムダム団
5.抗いて、狩猟へ
6.ロンサムビリー
7.仕合せ山

初の富山。盟友bellytree the distortionのおまけのような形で我々も参戦することになり、ダムダム団は前日深夜一時に高円寺集合、富山に前乗りするはずであった。深夜一時、鈴木は水道橋の植え込みで寝ていた。本日勤め先での送別会があり、うっかり飲みすぎて終電をなくし、水道橋で途方に暮れていた彼は古根に緊急電話を入れ「水道橋まで迎えに来てください」とコール。水道橋に向かった古根は交差点の植え込みでぐっすり寝ている鈴木を発見。携帯電話で激写した後彼を車に押し込みいったん高円寺に向かった。道すがら、高橋に借りていたデジカメを持ってくる約束だったことを思い出した鈴木は、途中で鈴木の家に強制的に寄らせ、デジカメを取りに行った。そして服を着替え、旅の荷物を持って車に戻ってきた。もちろんデジカメは忘れて。
そんなコントのようなスタートを切った富山ままでの道中、古根が道を2回ほど高速道路の分岐を間違え地獄を見た。しかし彼のレイジードラバーぷりが炸裂し、3時に出発し9時くらいに到着。やることも無いので海に行って浜辺で昼寝を3時間ほど行った。日ごろの行いがよいせいか、雨も振らず太陽が照っていると寝れない高橋を残してだいぶ体力を回復する。しかしながら、ソウルパワーに到着後、地元の対バンの方に駐車場所など教えてもらい、交流などしつつもどリハ待ちの時間に一気に疲れが出て、どんよりとした空気が流れる。リハではドラムのあたりにベースの音が回り、全体的に聞き取りずらい感じであったが、古根がベースの音を変更して解決。PAの方に「無駄に元気の良いリハありがとうございます」などとコメントを頂く。
「solid man」で始まったライブは、どうもストイックすぎたようでとりあえず滑った感じであった。そして軽くあせったダムダム団はそのまま空気をつかめずに全力でダッシュし試合終了、といった趣で、「空気がよくわからない→あせる→曲のテンポが上がる→動きが鈍る→見てる側も乗りづらくなる→空気が良くわからない→あせる(以下略)というデフレスパイラルが発生。後に某氏から「なぜあの曲を一曲目に」という意見があり、やはり「solid man」は使い方が難しい曲だな、と思い知ったのであった。実際に音は相当よく、打ち上げにて地元の方と話したところそれなりに好感触ではあったようである。しかし、あせったダムダム団には釈迦に説法、馬の耳に念仏。切ない気分で夜をすごした。
帰路に着く前に富山の回転寿司により、魚を堪能。普段から腐りかけの魚を食べている(誇張表現)我々東京人はその値段に見合わないクオリティの高さに驚愕し、またソウルパワーにこよう、そしてリベンジしよう、寿司を食べようと誓いと富山を後にした。道中最も聴いた音楽はスキッドロウの「スレイヴ・トゥ・ザ・グラインド」)(5回)であった。

六月十七日 池袋手刀"第二回 獣サミット"
(w/ナインアンダー/ウランバナ/B地区)
1.solid man
2.ヘビイダメージ
3.グラインダー
4.ファンク de ダムダム団
5.抗いて、狩猟へ
6.ロンサムビリー
7.仕合せ山

ナインアンダー企画に出演。雨が降りそうで振らない微妙な天気の中、リハに挑む。最近、某氏に「君たちはダンスバンドなんだからもっとキックとベースの分離に気をつけなければいけない」と注意を受け、「そうだったのか俺たちはダンスバンドだったのか」ということで、PAの方にも「最近知り合いに君たちはダンスバンドなんだからもっとキックとベースの分離に気をつけなければいけないといわれたのでキックとベースの分離をお願いします」とそのままリクエスト。その素直さは対バンの方の失笑を買っていた。リハの時点で外音が小さかったので、その後PAの方にもっと上げてもらうよう交渉し、成功する。
前回富山で「solid man」を1曲目に持ってきてかなり滑ったので、オープニングのアレンジをガラリと変えて再挑戦。XJAPAN「サイレントジェラシー」のオマージュ的な、ドラマチックな始まり方でXファンのハートをがっちりキャッチ(?)。途中ドラムセットの調子が悪くなるハプニングもあったが、助けに来ていただいたスタッフの方を「ドラムの妖精」よわばりして笑いをとり、事なきを得る。また、鈴木は散々「落ち着け」といわれまくっていたので、かなり落ち着いていたようだ。最後のほうはだいぶ早くなっていが、それも盛り上がりということで片付け、音も結構よかったようで総合的に見て前回の反省点を生かしたナイスな演奏ができたのではないだろうか。前回の池袋手刀での演奏がトラブルのためそのままだめになってしまったのを考えると我々も成長したなあ、とか思ったり思わなかったり。

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七月二十二日 秋葉原グッドマン"爆音歌声喫茶" (w/ネクラポップ/六畳人間/Alice Tea Party/ヨメイリマエ)
1.地獄ディスコ
2.ヘビイダメージ
3.Beat It(Michael Jackson)
4.ロンサムビリー
5.仕合せ山
6.(新曲)
高橋がギターを買った。変な形の「ディーン」というギターである。特に音がすごくいいわけではないが、台湾でのライブにあたり、SGが盗まれたらやだな、という感じで一台あつらえたらしい。
今回のセットリストは、台湾に向けてカバーをやろうということになり、マイケルジャクソンの「Beat It」をチョイスしセットリストに食い込み、さらに最近できてしまったので新曲もやっとくか、という感じでわりと挑戦的なセットリストになってしまった。一応、他の部分では鉄板の要素を持ってきたので、まあ大丈夫だろうという気分で、リハに挑むといきなりギターの音がおかしく、アンプが悪いのか、ギターが悪いのか原因がはっきりわからないまま最高に気分が悪い感じでリハが終わる。
今回、とくに熱心に宣伝したわけではないがなぜか人がたくさん入っており、やや緊張する。とりあえず、1、2曲目はもう鉄板なので、人々の心を捉えたようだった。そして問題のマイケルはどうだったのか。日本の方々はマイケルジャクソンを知っていたのだろうか。というかアレンジの詰めが必要だったようだ。さらになぜか謎のおっさんがステージに上がりこみ、写真を取りまくるという事態が発生し、挙句の果てには鈴木のドラムトラブルを助けたりと謎の暗躍ぷり。追い出すのもなんなので「おっさんの妖精」という設定でその場をしのぐ。トラブルなどで、セットリスト変更を余儀なくされ、最後は鈴木と高橋のツインボーカルがサビで入る、新しい感じの曲で占め。この曲については振る値がお気に入りだが、ちょっとまだ感触がわからないので、いろいろと反省点があるライブだったように思える。新しいギターの音もどうだったのだろうか。特に何も言われなかったので、問題は無いと言う事か。
しかし、おっさんの妖精とはいったい何者だったのだろうか。ここで鈴木は目を伏せながらこう言った。「彼は私の父の友人です」と。
七月二十九日 台湾 台北  "Formoz Festival 2006 " (w/相川七瀬/かならズ 他)
1.地獄ディスコ
2.ヘビイダメージ
3.Beat It(Michael Jackson)
4.グラインダー
5.ファンク de ダムダム団
6.仕合せ山
7.ロンサムビリー

何の因果か、以前対バンしたダイナマイトクラブ斉藤氏より、「バンドが足りないから出ない?」と誘われ、二つ返事でOKした台湾行き。タイムテーブルや、主演日もフェス開始1週間前くらいまでわからない感じであり、いまいち本当に主演するのか良くわからないまま成田へ。待ち合わせの時間にちゃんと来たのは鈴木一人であり、「いつもは仲が悪いけど、今が外国旅行だし仲良くしよう」という彼の決意は、遅刻した3人に説教をするという形で早々に打ち砕かれた。成田に到着後、時間があまったのでとりあえず別行動を取るあたり、前途が懸念される。そして、今回一緒に連れて行ってくれるずの斉藤氏率いる「かならズ」ご一行と合流。しかし斉藤氏はあっさりパスポートを忘れて飛行機に乗れず。前途が超懸念される。とりあえず、右も左もわからずかならズの他のメンバーについていくダムダム団。初対面なので微妙な空気が流れる中、席の選択を間違え窓際に座れず切ない思いを抱えて飛行機は飛ぶ。機内食で「パスタと魚どっちがいいですか?」と聞かれて魚を選択するとうなぎが出てくるのはどういうわけか、チャイナエアライン。

台北の空港に到着するや否や、現地にて待機していた山際氏が「ダムダム団ご一行様」という看板を持っていてかるくびびり、そして感動。相川七瀬が同じ飛行機に乗っていという情報を手に入れながら台湾へ入国したが、意外と日本と変わらない感じであったので、「とうとう来ちゃったぜ台湾」という感じでもなかった。宿はかならズの手引きにより、アンクルさんという人のアパートにとまることになったが、アンクルさんは外国旅行に出ており彼のアパートは自由に使っていいので、台湾に住んでいる外国人がたくさん出たり入ってしている。そのためまわりにいるダムダム団以外の半分が英語使いであり、これから5日間英語に囲まれて生活する状態になった。高橋と鈴木が会話をしているのに「yes」とかうっかり言ってしまう気持ち悪さを想像していただきたい。食文化に閉鎖的な古根は臭豆腐を食べ吐きそうになっていた。あと高橋はグロッキーになっていたが、なぜグロッキーになっていたかはここでは発表できない。

一夜明かしてライブ当日。熱い。日本より熱い。そして全体的に建物の外壁が汚いのが台湾の特徴であった。瓶ビールが80円くらいで買える物価の安さも特徴的であって、ライブ当日に飲酒は厳禁だが、欲望に負けて鈴木は朝から飲んでいた。リハーサルがあるかないかもわからないので、とりえあえず、開場の2時間前くらいにフェスティバル会場へ。そこは駅近の高台に公園を作っており、普通に家族連れとかがたむろしていた。「ここで本当にロックフェス的なものがあるのか」と疑問であったが、7ステージくらいあり安心する。しかしダムダム団のステージはなんか道の途中で、普通に小さい。軽くショックを覚える。他のステージからリハの音が聞こえてきていたので、「リハーサルしたいんだけど」とそこのいる人に伝えてみたが、「サウンドの人が来てないよ」と言われる。開場二時間前なのに。受け付けてバックステージパスをもらおうとしたら、「担当の人は開場の時間にならないとこないよ」と言われる。フェスなのに。
他ステージでのリハーサルを見学していると対バンの相川七瀬(過剰表現)のバックバンドで来台している真矢やPATAが歩いている。超衝撃的なその光景に照れ屋なダムダム団は特に声をかけるでもなく遠くから見つめていた。やがてバックステージパスを持っていない人たちは追い出され、ちょっとフェス気分になってきたがとりあえずリハーサルは無しらしい。不安が募る。

われわれが出演するステージである火舞台でも演奏が始まる。始まって間もないので人も少ないが、演奏開始前の音だしから興味深げに寄って行く人もいるので「ちゃんとした演奏をすれば大丈夫だろう」と確信し、われわれの前のバンドもそれなりに客を集めていたのでなんとなくテンション上がり気味でセッティングを始めると蜘蛛の子を散らすように人がいなくなった。関係者以外2人くらいしか興味を持っている人がいない様子。上がり気味のテンションもだだ下がりの中、異国の地でのステージが始まった。

「オープニングはゆっくり目のテンポでファンクっぽくはじめよう」と決めていたのに何故かぜんぜん違う感じでベースを弾き始める古根。あーなんだよもう阿呆、と思う鈴木。開始30秒。いまだ観客2人くらい。とりあえず「地獄ディスコ」をやる。いつのまにか20人くらい。「ヘビイダメージ」で飛ぶ。50人くらいに増えた。そこでいったん演奏を切ると、かなりの歓声が。だいぶこちらのペースになってきた。そこでマイケルジャクソン投入。「Do you know Michael Jackson?」の問いかけに観客大騒ぎ。高橋が「Beat It」を歌い始めただけで「キャー」という歓声が上がっていた。
そして、「ファンク de ダムダム団」で古根のファインプレイにより観客がステージの前に押し寄せてきた。本日のピークを記録である。音楽が国境を越えた瞬間を肌で感じ、あまりの感動で鈴木は「ちょっと泣いた」と後日語る。観客も150人に増えていた。2回目のMCでは台湾ピープルの熱い反応のあまり、おもわず感謝の言葉を日本語で述べてしまう鈴木。「仕合せ山」でモッシュが発生し、2度目のピークを迎える。もうあとは何しても超うける、ギターソロになると「キャー」って言われる状態でそのまま演奏終了。ダムダム団2度目のアンコールが発生。時間の都合でアンコールは出来なかったが、台湾の方たちのダイレクトかつ熱狂的な反応に感動しきりのライブであった。
ライブ終了後、「一緒に写真とってください」攻撃がしばらくやまず、高橋は女子に宿泊先を聞かれるほどのロックスターっぷり。開場でうろうろしていると声をかけられる人気者ダムダム団がここにいた。もう台湾住むかコレ。

七月三十一日 台湾 台中 Grooveyard (w/20-2's/かならズ)
1.地獄ディスコ
2.ヘビイダメージ
3.Beat It(Michael Jackson)
4.グラインダー
5.ファンク de ダムダム団
6.仕合せ山
7.ロンサムビリー
熱狂のFormoz Festival後、1日置いて、台中に遠征。行くまでは電車で小一時間などとたかをくくっていたが、実はバスで3時間半だった。死のロードを予感させる刹那、バスに乗って目を疑う。席が超リッチであり飛行機のファーストクラス並み(乗ったことないけど)のゆったり感、一人一台テレビ付、すごいリクライニング。どうすごいかは実際に台湾にて体験して頂きたい。
台中は意外と都会でそれほど遠くにきた感もなく、向かった先のGrooveyardはパブのような場所であった。とりあえず、みんなでドラムセットを組み立て、タムが一個足りないので棚の上から発見したり、シンバルが一枚足りないので特殊セッティングを組んだり、古根がピアノを上手に引くなど特技を披露したりしながら和やかにリハーサルは進んだが、いざ音出しになるとちゃんと音が出ずかなり険悪な雰囲気に。どこまでいってもカツカツなダムダム団であった。最終的に必殺「店の人に聞く」で外音を上げてもらい、解決。客がリアルに1人とかのゆるい感じで1バンド目がスタート。われわれは2番目である。1バンド目が終わり、みんなご飯を買いに行ったので、ご飯を買って帰ってくるの待ちとかになっており、ゆるいのであるが、鈴木は普通に緊張していた。へんな顔の形のクッションがあったので、「それを顔に当てて登場」等、思いつきで旅行ならではでの小賢しい演出をしてみたが、ぜんぜん息があわず最高にグダグダのまま演奏がスタート。演奏は荒い感じで、かなりデストロイ。「ヘビイダメージ」ではベースとドラムがパートチェンジをしたり、曲の途中でドラムセットが崩壊気味になったり、そしてマイケルジャクソンは超受けており、自由の国アメリカを象徴する内容だった(?)。
後でビデオを見ると、鈴木は終始機嫌が悪そうで、古根は終始笑顔。高橋は終始必死。トータルで見て、非常にレアなライブではなかったろうか。こっそりCDが売れたりしていたし、なぜかギャラを1万円くらい(タクシーの初乗りが\280の国で)もらったり、台湾いい国、というイメージで岐路に着いた。帰りのバスはビデオとゲーム、マッサージチェア付。台湾いい国。瓶ビール一本80円。
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八月十日 新大久保Earth D.O.M (w/worst taste/tacobonds/deep slauter/HABIT
1.地獄ディスコ
2.ヘビイダメージ
3.ファンク de ダムダム団
4.Beat It(Michael Jackson)
5.グラインダー
6.仕合せ山

感動の台湾からそれほど間も無くネクストライブ、worst taste/tacobondsの共同企画に出演。新大久保Earth D.O.Mは場所が異常にわかりづらく、看板が出ていないので暑さで死にそうになりながらリハ入りするとそこにはやけに広いライブスペースとは別に、ラウンジスペースが。セレブ的だが、音は超低音仕様であり、ベースの低音の「モー」という音が拡大され全方位に広がり他の音を消し去ろうとしている感じで、他バンドのリハを見ながら苦戦を予想。そしてPAに以前高円寺2万ボルトでお世話になった方がいらっしゃり、世間の狭さを感じながらリハーサル。中音も低音が主張をする感じではあったが、割とスムーズに音決めが出来た。苦戦するマイナスイメージを持ってリハーサルに望んだだけにさわやかな気分である。
worst tasteの企画に呼ばれると、なぜかお客さんを呼べず、いつも肩身の狭い感じであり、申し訳ないという気持ちでライブに望む。ほぼ台湾と同じセットリストでちゃんと演奏する。台湾の方たちの熱狂的な反応を味わったダムダム団にとって、東京のライブハウスでのあっさりとした反応は予想していながらも寂しいものであった。でもマイケルは受けていた。しかし、台中 Grooveyardでの超ローカルな反応も体験している我々は精神的に安定したのだろうか、演奏が超安定。しかもやたら音にこだわったせいか、外音もダントツでいい音になり、圧倒的な演奏を披露した。そんな中、鈴木は「仕合せ山」で「ライジングサン鈴木」を披露してもピクリともしない聴衆を見て「あー東京のアンダーグラウンドってそういえばこんな反応だったよね」と懐かしさと寂しさを味わい、最後のサビでドラムのマイクをつかんで高橋とともに歌っていた。

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九月三日 渋谷屋根裏"轟ナイト" (w/宙ブラリ/六畳人間/トニー・チェンバロン/ATARIMAEDANOCRACKERS)
1.仕合せ山
2.グラインダー
3.Beat It(Michael Jackson)
4.ヘビイダメージ
5.ファンク de ダムダム団
6.ロンサムビリー
7.ハイパー(anarokka)
8月10日のライブがかなり良く、自分たちに自信をつけたダムダム団。今回は非常にビック面子だが、もはや我々は敵がいないのである、という気分でリハ入り。ウーロン茶など渋谷屋根裏の方にもらいまくり、いやな顔をされる。
リハーサルでギターアンプが軽く壊れるハプニングがあったが、よくわからないが解決したようだ。そして音作りもうまくいき、「毎回と音作りが良くなっている」とPA伊藤氏より誉められ気分が良くなる。
1曲目「仕合せ山」はいつもとは違う感じで始める。高橋がギターをゆっくりとしたジミヘンを意識した感じでフリーに引き、だんだんと「仕合せ山」のギターフレーズに入って行き、そのまま全体がドーン、となる予定であったが、高橋がまったくもってゆっくりとしたジミヘンではなく、しかも入りが早すぎたせいか、「なんかちょっとゴチャゴチャやってそのままドーン」という雰囲気で始まり、なんとなく気の入らない演奏が続く。あいかわらずマイケルはかなり受ける。そのまま「ヘビイダメージ」→「ファンク de 〜」と続き、ライブのピークにもって行くかと思いきや、イントロで高橋のギターから音が出なくなる。なんとか鈴木がアメリカンジョーク風に回避したものの、抜け落ちたグルーブは観客を持っていけず、そのまま最後までずるずるといってしまい、「ロンサムビリー」で最高潮まで持っていって「ハイパー」で駆け抜ける、といった予定もなんだか蛇足気味になってしまった。アンケートにて「他人の曲ばっかりよいというのはどういうことか」とお叱りを受ける。おっしゃるとおりでございます。
九月十九日 四谷アウトブレイク ”天地神明- the gods of heaven and earth - vol.1 ” (w/bellytree the distortion/ジャズネコ/ロザンナ/ODD$ OF LIFE(from福岡)S)
1.Beat It(Michael Jackson)
2.グラインダー
3.ファンク de ダムダム団
4.仕合せ山
5.ヘビイダメージ
6.デンジャラスアンド迷惑(仮)
7.地獄ディスコ
どうもここの所、古根の様子がおかしい、心ここにあらずと言った様子の練習風景や、突然練習を休んだり。そしてライブ前日の練習を古根がまたも突然欠席。今までこのようなことは無かっただけに、ダムダム団一同軽くパニックに陥る。前ベーシストと同じ末路をたどるのか?と思いきや、事情を聞いたところ、なにやら個人的諸事情で大変だったようである。直前にそれを知らされたダムダム団は、何も出来ないけどとりあえずやいのやいの言うことで、ダムダム団は彼とともにあるということをアピール、古根から「俺は逃げない」という発言を引き出し、リハーサルで会う約束をする。
リハーサルでは、金欠に苦しむ古根におにぎりを作ってくる鈴木など、珍しい光景が見られた。新しいエフェクターを導入した高橋は一瞬音が出なくなったりして苦しむもギターとベース分離の良い音を最終的に完成させた。
ライブはマイケルをまず始めにやるという反則技。しかもまず最初に、鈴木が「マイケルジャクソンをやりません!」と宣言した直後に「じゃあ1曲目マイケルジャクソンでビートイット」」といって曲がスタートするアンビバレンツなスタート。これで今日の勝利は確定であろう、と思ったが、さすがにいきなりマイケルはやり過ぎだったようだ。今日のライブ、前日の練習も出来ずでもまたこの3人出来ることの喜びを感じだライブだった。しかし当然練習不足は否めず、完成度が低めだったように思える。事実、そのような評判も多く見られた。「グラインダー」「ヘビイダメージ」あたりの疾走ナンバーは落ち着き目のトーンで演奏しすぎたあまり、いつもなら勢いでごまかすところがごまかしきれない感じになってしまったようだし、「デンジャラスアンド迷惑(仮)」も完成度が低かった。今までトラブルもなく、新メンバーになってから活動を行ってきたが、ようやくひとつ山を向かえ、また越そうとする意思を固めた。これからだろう。
九月二十八日 渋谷クラブasia"渋谷音楽祭リハーサル" (観客/谷村新司 他)
1.グラインダー
2.ヘビイダメージ

九月三日に渋谷屋根裏でライブを行った際に、渋谷音楽祭のポスターを見つけた鈴木は店長伊藤氏に詳細を尋ねた「渋谷の各ライブハウスが代表バンドを出す⇒リハーサル次第で渋谷公会堂にてライブが出来る(谷村新司と)⇒まだ誰も応募していない」という情報を手に入れ、早速応募し渋谷asiaのリハーサルへ挑む。リハーサル会場には普通に谷村新司がいらっしゃり各バンドの演奏を聴いてらっしゃった。あとは関係者と思しき背広の方々が10数名いらっしゃり、社会的なアレを感じる。
他のバンドの様子を見ると基本的にストゥージーズみたいに「グワァァァギュオxzxゼs!カモン!」みたいなバンドはおらず、明らかにダムダム団だけジャンルが違う空気である。前のバンドがかなり友好的な雰囲気で演奏を終え、殺伐担当のダムダム団はどうすればよいのかわからずとりあえず「一期一会」の掛け軸を飾り、鈴木Tシャツに着替え、「こんにちは」といって演奏スタート。
セットリストは2曲。ダムダム団の中でももっともアグレッシブな2曲で攻めたが「グラインダー」で全員が一斉に入った瞬間「あーなんか場違いな所で演奏している俺たちどうしようもう帰りたい」的な感じになる。しかしそれを逆切れの材料としてとりあえず最後まで爆発、「ヘビイダメージ」で鈴木は飛び、「チンペーーーーーイ!」とオフマイクで絶叫。一通りダムダムして去っていた。音はとりあえずギターの音が小さかったとか、鈴木の様子がいつもと違いおかしかったとか、古根の元気が無かったとかいろいろありほうほうの呈で帰り支度をしていると、渋谷音楽祭の方が、谷村新司氏にダムダム団を紹介してくれるというミラクルが発生。谷村氏に絶賛(拡大解釈)される。さっきまでの反省ムードはどこへやら、「やっぱり俺たち世界に行くか」とか良くわからない自信をつけ渋谷を後にした。
その後、渋谷公会堂への出場権を獲得の報せを受ける。人生いい事あるもんですな。

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十月一日 吉祥寺プラネットK"Don't think, feel!! vol.2" (w/スランキーサイド/グルタミン/ライオン/メ)
1.仕合せ山
2.ヘビイダメージ
3.グラインダー
4.デンジャラスアンド迷惑(仮)
5.地獄ディスコ
6.ファンク de ダムダム団
7.ロンサムビリー

久しぶりにちゃんと雨が降った。そしてプラネットKの某女史に「今日も雨ですね」といわれる。実はプラネットKに来るときだけなのだが。
鈴木は基本的に音感が無いため、スネアのチューニングもいまいちフィーリングでやっていたところある。そこで新しい方法を考え出した。「みんなでチューニング」という方法である。スネアの各箇所を叩いてその音をダムダム団のメンバーに聞いてもらい、音の高い低いをみんなで論議するというエポックメイキングなチューニングだ。
リハーサルはそれほど苦戦せず、スランキーサイドのナベジ氏に、早々に鈴木作成つまみを要求され、「ライブが終わった後で」と拒否するなど和やかな感じであった。
最近練習方式を「1週間に2回、1回2時間」という方式から「1週間に1回、1回3時間、そのうち1時間半は既存曲の練習に努める」という方針に切り替えた。最近のブームである「落ち着いてやる」を実践レベルで遂行するためにも、鈴木がハシりそうになったら古根が近くに寄ってきて目で注意するといった対処策を講じる。今までだと、鈴木のワンマン体制⇒お互いに空気を読まずデストロイだがある意味クラッシュ的なライブが多かったが、お互いの空気を読むことを自覚的にし、「ちゃんとやる」という課題もクリアしていくような、そんな目標を定めたライブであった。セットリストからマイケルをはずし、自分たちだけの曲で勝負。マイケルは4回に一回くらいにしようということになった。どうだったのであろうか。「ファンク DE ダムダム団」の入りで「CDがでます」という宣伝をリズミカルに繰り出し、そこから曲に持っていくなど新しい試みもありつつ、これからの新しいスタートを予感させる出来だったように思える。

十月二十一日 高円寺2万ボルト"GRHOI11"
(w/groundcover./BACTERIA/プラハデパート/ふくろ)
1.仕合せ山
2.ヘビイダメージ
3.グラインダー
4.ファンク de ダムダム団
5.デンジャラスアンド迷惑(仮)
6.ロンサムビリー
鈴木、限界まで風邪を引き倒す。病魔に侵されながら鼻水をたらし、一生懸命今日から売り出すDVDを作成。結果30分ほど遅刻してしまいほうほうの呈でリハ入り。「ごめんなさい」といいながらリハ入りすると古根は普通に1時間くらい遅刻しており、「まじでクビにするか」と思ったり思わなかったり。
とは言えども久しぶりの二万ボルト。気持ちは盛り上がり、リハでの中音も我々の成長とともに良くなっており上機嫌でセッションなどだらだらしていたら「もういいですか」とPA某女史より ”遊んでないで早くリハしろよ”的メッセージを送信されたりしていた。
鈴木の風邪は更に悪化。近所の焼き鳥屋でレバーとにんにく焼きを食べるも焼け石に水。とにかく熱が出ているようで、そばに寄った人が「熱い」とコメントするような状態であり、もはやこれまでかと思った。がしかし転んでもただでは起きないダムダム団に奇跡が起きる。風邪による熱に犯された鈴木の脳は通常の10倍の処理能力を持ち、凄まじく安定した演奏を叩き出した。後の鈴木が語るに「時が止まって見えた。すべてのフレーズが思い通りに操れた」との事。そしてテンポが安定していると調子の良い古根がかってないほどの躍動感でバンドに色を沿える。高橋は別にいつもどおりだった。が、ライブが終わった瞬間にメンバー全員が「今日は良かった」といい、ダムダム団員からも「今日は最高だった」と意見の一致をみたことから、どうやら過去のキャリアでも3本の指に入る演奏だったようだ。鈴木は他の2人から「君は毎回風邪をひきなさい」と指導を受けていた。
しかしこのようなライブであったにもかかわらずDVDがまったく売れず、高円寺の客って金落とさないなあとしみじみ思った夜だった。
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十一月四日 浅草KURAWOOD "A+LIVE=MOVEMENT" (w/ムラトリックス/me-ISM/ナインアンダー/ソープランド揉美山(岡山)/岡山バッファろーず(FROM JAPAN))/
1.仕合せ山
2.デンジャラスアンド迷惑(仮)
3.ヘビイダメージ
4.抗いて、狩猟へ
5.グラインダー
6.地獄ディスコ

ジョセフ企画に出演。度々で申し訳ありませんが、鈴木が練習中に肉離れを起こした。練習中に気分が盛り上がってきてバスドラを「ガっ」と踏んだら突如足に激痛が走り練習中断。肉離れなのか足がつったのか良くわからないがふくらはぎが超痛かったので、これがライブ中でなくてよかった、と思った。
というわけで、足に爆弾を抱えたまま(鈴木だけ)、初出演の浅草KURAWOODへ。なにかゴージャスな作りのライブハウスであり、中音もモニターから返ってくる音を聞く感じで、生音はあまり聞こえないところであった。
「体調悪いほうがいいライブできる」というようなジンクスを作ってしまった前回のこともあり、足がちょっと痛いことも逆に好都合という感性でライブに望む。主催者ジョセフ女史の意向もあり、まず登場前に「ヘビイダメージ」と共に我々のライブのスライドショーが流れるという趣向でなにかロックスターぽい登場。ライブはというと、風邪を引いたときとは違い、足の痛みが脳の働きを10倍化させることはなく、普通に足を気にしながらの演奏であり「なんかいつもより小さく見えた」とのコメントをいただくような有様。他のメンバーもそれに釣られてか、あんまり余裕のある演奏が出来ずに最後まで終わってしまった感がある。今回のセットリストは、3曲⇒MC⇒3曲で終わりという構成であり、それがマイナス要因に働き「畳み掛ける」というよりも余裕の無い感じを見る側に与えてしまったのかもしれない。
しかし、DVDはやたら売れた。浅草のお客様はお金持ちですね。

十一月十七日 秋葉原グッドマン"爆音歌声喫茶" (w/太陽民芸/ボロキチ/SIGNING OFF/ジプシー・ルーズ )
1.仕合せ山
2.デンジャラスアンド迷惑(仮)
3.地獄ディスコ
4.ファンク de ダムダム団
5.グラインダー
6.ヘビイダメージ

とりあえず古根が遅刻して鈴木が切れるという恒例行事はそろそろやめていただきたいが、本日も恒例行事が開催されていた。忘れ物をしていったん秋葉原から帰宅しなければいけない鈴木の怒りは頂点に達し、グッドマンのテーブルにパンチなどをしていた。それでもリハーサルはとても良い音に仕上がり、高橋いわく「グッドマン史上最高の音」と自画自賛するほど。
一時帰宅し忘れ物を取りに帰り、戻ってきたころには演奏開始間近。我々の前に出演していたボロキチが凄まじいパフォーマンスを見せておりいっそうやる気をなくす鈴木(「もう帰っていいですか」を連発)。
オープニングは最近の恒例「仕合せ山」で、グッドマンの緞帳を利用したハリウッド演出。そこから最近キラーチューンに成長してきた「デンジャラスアンド迷惑(仮)」⇒「地獄ディスコ」と流し、人々の心をつかむ。鈴木は最近自転車泥棒にあり、そのことも交えたユニークまMCから二曲続けて、前回の反省を生かしここでいったん区切る。最後は久しぶりの「ヘビイダメージ」終わり。ラストに残すのが1曲だと全力で爆裂できるので、やはり6曲で演奏の切れ目が2回あったほうがよいかもしれない。その夜、始まる前のテンション激低だった鈴木はどこへやら「俺最高だったよ」とひたすら調子に乗る鈴木が目撃されている。

十一月十九日 渋谷公会堂"第一回 渋谷音楽祭" (w/谷村新司/押尾コータロー/六畳人間 他)
1.グラインダー
2.ヘビイダメージ

フジロック⇒台湾のロックフェス、ときてついにきた渋谷公会堂。もはやビックアーティストの風格すら漂わせているダムダム団。それは気のせいであると誰かにたしなめられた方がいいと思う。残念ながら雨が降り、渋谷公会堂のある場所に赴くとダサいレモンの看板と共に「CCレモンホール」の文字が。渋谷公会堂はCCレモンホールと名前が変わっていたのであった。とりあえずテンションは下がる。が、入ってすぐその会場の広さにテンション激上がり。集客人数2000人。ステージの広さは普段の5〜7倍?そして飲み放題の「おーいお茶」と弁当が2食付。最高だ。
12バンドくらいが約3時間で一気に出演するという無茶なスケジュールのこのイベント、リハーサルも2バンド同時進行という無茶っぷり。しかしマネーパワーによりお付の人がたくさんいて、ドラムセットとかアンプとかも2セットあるので割とスムーズに2バンド同時リハーサルが進んでいく。バンドのリハ後、谷村新司氏作曲の本イベントテーマソングを出演者全員で歌う練習が執り行われ、誰も前のほうに行かないので鈴木が前に出、ひとり気持ちよくテーマソングのAメロを独唱しており周囲の失笑と一部の爆笑を得た。
雨がかなりの勢いで降っていることもあり、観客の入りなどはあまり期待していなかったが、気づけば客席の4分の3は埋まっている有様。大体1500人くらいいるのだろうか。最前列あたりの谷村新司ファンであろう妙齢の方々が、ポップな感じの対バンの演奏に手拍子をしている様を客席最上段から眺め「完全なる場違い」というフレーズが心に暗い影を落とす。鈴木はもうなんか引きこもり、一人任天堂DSで遊んでいた。
その後も基本的に「ポップジャム」的雰囲気のバンドが続き、平和的なムードのままダムダム団へと流れる。我々は何の因果か谷村新司大先生の抜擢でトリである。演奏可能曲数は二曲のみのこの場で選んだ、完全デストロイ体制の「グラインダー」「ヘビイダメージ」。とりあえず鈴木が「秋茄子は嫁に食わすな」と声高らかに宣言し、「グラインダー」のギターリフがスタートした瞬間からもう前に座っているおばさんたち口ポッカーン。二階席からみると「まるで人々が人形になってしまったようだった」というまでの地獄っぷり。予想はしていたがここまでとは、と思いながらも尋常でなく広いステージを楽しむダムダム団。「ヘビイダメージ」で鈴木は飛び拍手を強制。ここでやっと客が人形から人間に戻り、そのままデストロイな雰囲気で演奏終了。今までの流れを完全に断ち切った自信だけは満々にその場を去った。自信もそのままに最後のテーマソング合唱。相変わらず鈴木は一番前で気持ちよく独唱。そのまま高橋にマイクをつなげて自慢の喉を披露。さらに鈴木は調子に乗り古根に肩車をさせそのままフィナーレを迎える。やりきった。ダムダム団はやりきった。にもかかわらずオフィシャルにて公開されたフィナーレの動画ではその部分がすっぱりカットされていたのは我々のカルマですか。

十一月二十七日 四谷アウトブレイク"21世紀の精神異常者 " (w/ゲルチュチュ/ BASCODA/ 蜜輸入/ ヒーヒズヒムイズム/)
1.グラインダー
2.ヘビイダメージ
3.ファンク de ダムダム団
4.仕合せ山
5.デンジャラスアンド迷惑(仮)
6.ロンサムビリー
7.ツキニホエル

渋谷音楽祭の興奮はそのまま、久しぶりの平日ブッキング。アンダーグラウンドな方々が集うイベントであり、最近わりとワイワイガヤガヤみたいなのが多かったため、場末感を存分に味わう。久しぶりにゲルチュチュとも再開し、「メンバー変わりましたか」「いや一人も変わって無いよ」などと失礼なやり取りをしつつリハも順調に進ん出入るように見えたがリハーサル中に古根がいきなり失踪。他のメンバーは怒りを募らせ戻ってきたら怒りを爆発させる準備をしていたところ10分ほどして戻ってきたが、アウトブレイク前に止めていた車の駐禁を切られたとのことで、さすがに気の毒になりそのままリハーサルを続けた。
本日のテーマは「渋谷で果たせなかった思い」ということで「秋茄子は嫁に食わすな」と改めて宣言してから演奏スタート。渋谷音楽祭で演奏した2曲の後に、フルセットでやったらどうなるかという感じでお送りした。割とダムダム団内部的には普通に、いつもどおりの演奏をしたつもりだったのだが、何か一回り大きくなったのかなんだかしらないが多方面から演奏が凄かった、という反響をいただく。最後はアウトブレイクオーナ某女史の強烈なリクエストにより「ツキニホエル」で〆る珍しいラスト。渋谷公会堂を目撃した人にとっては感慨深いライブだったようであり、見る側の気持ちでもその出来は左右されるものだと感じた。感動した某氏から「今日はステージに10人くらいいた」とコメントをいただく。また別のダムダム初見某氏から「レッドツェペリン以来の衝撃」とコメントをいただく。言い過ぎ。

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十二月十七日 四谷アウトブレイク"天地神明 -the gods of heaven and earth vol.2 " (w/Djizoes(form スイス)/内核の波/GOTHIC LOGIC/Sparky Quano)
1.ロンサムビリー
2.ファンク de ダムダム団
3.ヘビイダメージ
4.グラインダー
5.デンジャラスアンド迷惑(仮)
6.仕合せ山

久しぶりにライブがしばらく無かった。だがなかなか新曲は出来ず、練習中に鈴木の口の利き方について議論するなど相変わらずの日々が続く。そして鈴木は任天堂wiiを購入しゲームのやりすぎで筋肉痛になっており、サロンパスを両腕に張って登場、ダメな人っぷりを強調していた。物販のところに、マスコットキャラクターとしてアウトブレイクに設置されていた偽ブロンズ像を借りて設置するなどアングラ感満載(?)。偽ブロンズ像は非常に汚れており、勝手にトイレクイックルを借りて綺麗にしておいた。
「腕に関するすべて動きに痛みが伴う」と呻いていた鈴木も、リハではそれほどでもなく順調に音作りを終え本番に臨む。もちろん男らしく、サロンパスは剥がして。
久しぶりに「ロンサムビリー」から始まり、轟音の中「ファンク de ダムダム団」のイントロのキめにスムーズに移り変わる⇒かっこいい⇒モテモテ というような事を想定してセットリストを組んだが、残念ながらスムーズに決まらずモテモテにはなれなかった。ただ全体的にやり慣れた曲ばかりなので、一度不安定になってもすぐに立て直しておりそれほどの危険も無くライブ終了。スイスからやってきたDjizoesのメンバーにも気に入れられ「スイスにおいで」等といわれたので、遠き地スイスで食べるチーズフォンデュに思いを馳せた。

十二月二十七日 新大久保アースドム"轟音奇宴" (w/very ape/テクマ!/ハニカム)
1.ヘビイダメージ
2.グラインダー
3.ファンクdeダムダム団
4.仕合せ山
5.デンジャラスアンド迷惑(仮)
6.地獄ディスコ
最近、入り時間が早いことが多くいつも遅刻してくる古根への対策として30分早く入り時間を告げており、結果的に古根は一人13時入りとかになっていたのだが、久しぶりに純然たる15時入り のため鈴木も「30分早め入り」の嘘をつくことも無く古根も「あー助かるわー」と漏らしていた。
アースドムは広いので、バンド数が少ないとリハからしてさびしい感じになり、イベントがスタートしてもそんな感じであった。とにかく客一人当たりの使える面積は今年最大では無いだろうか、と思えるほどの自由なフロアがそこに出現していた。
その自由なフロアに向かって力んでしまい空回りしてしまうのはもはやおなじみであり、伝統芸であり、悪しき慣習なので今回はそのようにならずに「落ち着いてキれる」というテーマを自らに課して望んだ。その結果非常に安定した演奏にて最後まで終了。途中調子に乗った鈴木が「仕合せ山」で拍をとり間違い、完全に全員がずれるというハプニングが発生したが、それでも調子は下げずに演奏しきった。高橋と鈴木はおおむね満足げだったが、古根はひとり「客が少ない時のパフォーマンスは果たして"いつもどおり"でよいのか、いない時はいないなりのやりようがあるのではないのか」と問題提起。鈴木と高橋はいまいちピンときておらず、これからの課題となるにもまずはそれを実感する必要があるようだ。
新大久保アースドム店長早川氏は元・高円寺20000V店長であり、打ち上げにて旧交を温めた。そして旧交を温めすぎた鈴木はしたたかに酔い、酔いすぎて「自転車を運転しながら失くす」というマジックを発動させた。
十二月三十一日 秋葉原グッドマン""GOOD VIBRATION ALL STARS! COUNT DOWN 2007" (w/いなかやろう/「ricca」/六畳人間/春風堂/ 太陽民芸/和田賢介&The Rainbow Sliders/コロバ・ミルク・バー/ the HANGOVERS/BRUCE DURIAN THE WILD/マーガレットズロース/五島圭ソロ(ex.ネクラポップ)
1.グラインダー
2.地獄ディスコ
3.Beat It(Michael Jackson)
4.ヘビイダメージ
本日のライブに備えて、前日にスタジオに入ったダムダム団。「来年はどうするかの」話し合いで時間がつぶれ、あまり練習が出来なかったことは内緒だ。
出順はカウントダウンの近くということで、盛り上がりも予想され、余裕の20時入り。対バンが全体的にポップな感じであり、普段あまり接しない方たちが多くなんとなく居づらい気持ちになり、地下でひたすらスネアのチューニングをする鈴木。しかし、そんな盛り上がらない気持ちの中、某氏より「ご自由にお持ち帰りください」との100枚以上のエロスDVDが提供される。沸き立つ群衆、特殊な性癖を披露する古根、チューニングより真剣な表情で内容を吟味する鈴木、置いていかれた高橋。他バンドの方とも性の話で盛り上がり、空気も温まった。
性によりほのぼのとした中、ライブはスタート。4曲しか出来ないので濃縮でお送りする。基本的に「今年の成果」を披露する場なので、マイケルをプレイ。当然「ダムダム時間」のカウントダウンもお送りし、途中鈴木が高橋のギたーシールドを蹴り抜いてしまったことで音が出なくなったりしていたが、それはそれでお祭りムードでごまかし、散々場を荒らして終了。音も良かったようで、年末ライブ第一部としては申し分ないようだったが「短かった」という意見が噴出し、20分なのでしょうがないのであるがどうしたらよいのか。
十二月三十一日 四谷アウトブレイク"大晦日" (w/ロザンナ/C.O.R.E./Djizoes(スイス)/雷電/グリーシィースプーン/ゲルチュチュ/PUNCH-LINE/HYPERCUBE/_ _ _ _*(テイヘン)/ミッチ・アキモト/gimmick bunny junction/THE 8 FLAG/THROWING LIFE/和田賢介&Tne Rainbow Sliders)

1.グラインダー
2.地獄ディスコ
3.Beat It(Michael Jackson)
4.デンジャラスアンド迷惑(仮)
5.ヘビイダメージ

enc.ロンサムビリー

秋葉原グッドマンでのライブ後、グッドマンでカウントダウンを行いそのままアウトブレイクに移動。その車中スタッフ赤井嬢が超酔っており、あまりのうざさに古根が切れていた。到着するとそこには年越しそばや鍋などが配布されており、既に全て食されており、結果的にねぎ臭いライブハウスがあった。
20分のグッドマンとはまた違う方針のアウトブレイクでは30分フルセットでokとのことだったが、体力的な問題も考え「5曲演奏し、その後まだやれるようだったら最後に後1曲やろう」という方針で合意に至る。
もう全体的に酔っ払いしかいないため、何をやっても盛り上がる状態が出来上がっているので、まあガツンとやった。観客の中には対バンの関係上外人もいたため、「容赦なく盛り上がる」という特性を持った彼らの煽りにより会場にも更に火がついていた。その中で、今年モノになった唯一といってもいい新曲「デンジャラスアンド迷惑(仮)」が、必殺のセットリストの中で他曲と同様の反応をもって受け入れられたことは感動的だった。ということで「ヘビイダメージ」までつつがなく終了。鈴木が高橋を見ると「もうダメだ」のサインが出ているため、5曲で終了と相成る。しかしそれでは満足しない方たち(酔っ払い)がいらっしゃるようでアンコールがかかる。人生3度目のアンコール、皆様の期待通り「ロンサムビリー」をやりました。今年一年御世話になりました。来年もよろしくお願いします。
鈴木は珍しくあまり酔っ払わず、キングオブ酔いどれはスタッフ赤井嬢であり、ビニール袋に吐いたアレを「コレあげる」と他の人に渡そうとしていた。