ライブ日誌2005

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一月二十八日 高円寺ショウボート
(w/長谷川剛/内核の波)
1.ヘビイダメージ
2.フォークソング
3.トラビス
4.ファンク DE ダムダム団
5.(新曲)
6.地獄ディスコ
7.仕合せ山

今年からライブの本数を抑えることにしたので、1月前半はスタジオにも入らず、のんびりしていた。1月中旬になっても誰も何も言わない。不安になった鈴木が動き出すまでまったく反応ゼロだった千葉と高橋は、鈴木が何もしなければ1/27まで正月休みを取っていたのであろう。
歪みのエフェクターを新しく購入した高橋。西シベリア製のもので、ストゥージーズのそれを目指して音を作ってきたようだ。音が軽くなり、直進性の強い音になったせいで、分離がかなり良い。中音は相当やりやすい感じであった。
しかし、どうもそのせいで終わった後に「音が分離しすぎ」「ハイがきつい」などの意見が多く、これから作りこんでいかないとどうしようもない感じであった。ライブ自体は、普段アイコンタクトしているところをいきなりノールックでプレイする高橋や、腰が痛い千葉などマイナス要素が多く、しかもスリーマンなので曲数が多く死にそうになるし、なぜダムダム団の年の最初のライブはいつもダメなのか。もちの事をひたすらしゃべり続けるMCは割りとうけていた。

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二月十一日 高円寺二万ボルト "BURNING BIKE vol1"
 (w/バリバリバイク/ザ・バンディッツ/tacobonds/ゴルバチョフ )
1.ヘビイダメージ
2.痴人の讃歌
3.フォークソング
4.ツキニホエル(新曲)
5.地獄ディスコ
6.仕合せ山

バリバリバイク企画に出演。前回、音に関して「ギターのハイがきつい」といわれたのでハイを削ってみた。「ベースの音はドンシャリがいいのでは」といわれたのでドンシャリにしてみた。素直な事この上ない我々である。皆さんも、どんどんダムダム団にアドバイスを!(←他力本願?)
しかし人の意見というのは聞くもので、前日の練習で「かなりいいのではないか」という音にたどり着く。当日、「今日は満塁ホームランだ」とリハに臨むも、いきなりギターのエフェクターが壊れ音がまったく出ない。前日までの苦労が台無し。買ったばかりなのに。救いはリハの時点で発覚したことである。代わりのエフェクターを持ってきて基本方針は変えずに音を作ることによって、二万ボルト特有の低音感とうまくマッチして最高の音が作られた。
ライブの評判はわりとよかったのだが、「聞かせる感じ」なセットリストとして受け入れた傾向が強く、我々の意図している方向とは違う受け止められ方をしている曲がいくつかあることに気づく。そのため、破壊力は低かったようで「途中でだれた」「かわりばえのしないセットリスト」などの意見も見受けられた。感触としては賛否が8:2くらいか。破壊力のある新曲の投入がまたれれいるのか、それともバンドのモードが変わりつつあるのか?鈴木はついうっかり打ち上げで6千円も使ってしまったようだ。リハーサルに弁当を持ってきて節約してるのとか全部無意味だと思う。

二月十九日 秋葉原グッドマン”潜水フェティシズム vol2”
 (w/worst taste/conti/プエルポマリ/タイカップ)
1.地獄ディスコ
2.ヘビイダメージ
3.ダムダム団のテーマ
4.ファンク DE ダムダム団
5.フォークソング
6.仕合せ山

ワーストテイスト企画に出演。対バンが「前半しっとり後半変態」という流れであり、ダムダム団は3バンド目。しっとりと変態の架け橋という重大な役目を負ってしまった。前回最高の音だったので、今回もそれを踏襲した作り方でリハは滞りなく進み、わりと気づけばもう本番。
久々にロングバージョの「地獄ディスコ」からスタートし、「ヘビイダメージ」とつなげる。今回のセットリスト、「今我々に足りないものは"やりきった感"である」と思った鈴木が「1曲目から4曲目まで連続でやる」と提案。万が一限界が来たらどの曲の終わりでも止められるように保険はかけた。が、高橋は早速「ヘビイダメージ」終わりでギブアップのサイン。2曲目で」ストップ。イラッとしつつも何食わぬ顔でMCから3,4と繋げ、事なきを得たかに思ったが千葉のシールドが外れベースの音が出なくなる。それはまあいいのだがそういうときに千葉はテンパり過ぎである。「音が出てないことに気づく→素に戻る→あわてる→テンパる→シールドを挿しなおす→テンパってるので変なタイミングでベースが入ってくる→なんかグダグダ」の7段コンボ炸裂。なんとラスト仕合せ山の最後も最後、あとは「ジャーン」とやって「ありがとうございました」で終わりなのにそこでまたもやシールド抜け。そして7段コンボ炸裂。あとは「ジャーン」だけなのに千葉待ちという最悪の事態が発生。開き直れない千葉の弱さが、イラっとしてた鈴木に火をつけ後ろからスティックを投げつけて終了。千葉さんは駅前で大声を出す特訓とかでチキンハートを治してください。

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三月四日 吉祥寺プラネットK "吉祥寺ナイトクラブvol.1"
 (w/reefer/MEAT EATERS/キヨステ)
1.ヘビイダメージ
2.グラインダー(新曲)
3.ファンク DE ダムダム団
4.フォークソング
5.地獄ディスコ
6.仕合せ山
7.ロンサムビリー

勢いよくライブが始まった瞬間に機材トラブルが発生。仕切りなおして演奏スタートしようと思ったらまた機材トラブル。その後も機材トラブルが続き、壊れた楽器に押しやられたダムダム団がステージ隅っこで演奏する、という夢をライブ前日の夜に見た。起きたら雪だし世の中の不幸が一気に押し寄せてきたような目覚めである。
雪はだいぶ溶けていたが、路面が危険な状態なのは否めない中、メンバーの2/3が自転車でリハ入りというアドベンチャー発生。初めてのライブハウスで、スタッフも欠席なので、対バンの方たちに音を聞いてもらい色々言ってもらう。外音を聞いた高橋が「ギターの音が大きすぎる」と判断し、音を下げようとしたところ、外から「そうではなくベースの音が小さい」とのアドバイスが飛び、危ないところを助けられた。恥ずかしからずに人の意見は聞くものである。
今年に入って会心のライブを行えていなかったため、かなりのフラストレーションと危機感を募らせていたダムダム団。特に千葉のふがいなさには慙愧の念に耐えられないほどであった。しかし、そこにその状況をひっくり返せるのではないか、と期待される新曲が出来た。そんな期待感と、「もう後がない」というギリギリの緊張感の中ライブはスタート。何のてらいもなく「ヘビイダメージ」でつかみ、そこに爆弾投下。「グラインダー」と名づけられた新曲は見事にその役目を果たした。ドカン、ガツン、バキン、である。その後も責めの手を緩めず、バラードなしのセットリスト。最後に久しぶりに「ロンサムビリー」。やってやった。観客がどうとかではなく、自分たちにやってやった。もう一度ここから始めよう。
ライブが終わったら鈴木の手袋が片方だけ盗まれていたが、いったい誰が何の恨みでこんなことを。

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四月一日 大久保 HOT SHOT  "最早ソレニ非ズ Vol.7"
 (w/ピペプパ/Zeeblebuzz A Knot/スピリタス/ウシトラ))
1.ロンサムビリー
2.仕合せ山
3.ダムダム団のテーマ
4.ファンク DE ダムダム団
5.グラインダー
6.ヘビイダメージ

ウシトラ企画に出演。大久保と新大久保の間になぜか存在するHOT SHOTというライブハウスは客席とステージの大きさが同じくらいであった(誇張表現)。そして、楽屋がそれを合わせたくらいのスペースである(誇張表現ではない)。
鈴木が風邪を引き、かなりのグロッキーであったが、セットリストは責め。前回の成功に気を良くしたダムダム団はしばらくガツンガツンで行こうという事に相成り、ずっとやらなかったロンサムビリーも使っていくことにした。先の短い人生、出し惜しみは良くないのである。
ダムダム団の出番まで、客席ではわりとシットダウンな雰囲気が続く。そしてわれわれが始まってもシットダウンであった。まあなんというか気にしない。「ロンサムビリー」から「仕合せ山」に、劇的なつなぎを見せるもシットダウン。気にしない。特筆すべきはシットダウンな観客に対して千葉のテンションが下がらなかったことだ。内部のテンションはそのせいもあってか下がらず、だんだんと注目を集めだし、「ファンクdeダムダム団」あたりからだいぶ熱量が上がってくる。そして「グラインダー」で火がついた。最後は「ヘビイダメージ」でギャフンと言わせたった(気がする)。
やはり改悛した千葉の心意気はバンド全体のテンションにもいい影響を与えている。新生千葉誕生だ。しかし次の日の練習で45分遅刻(原因:寝過ごし)して鈴木にマジ切れされていた。千葉マジック。

四月十日 新宿JAM  "不埒、不条理、Fカップ 十二"
 (w/不謹慎シンドローム/スランキーサイド/ごくつぶし(名古屋)/ねたのよい/DJ:吐喪瑚(モーレツ!暴んギャル怒) )
1.ロンサムビリー
2.仕合せ山
3.ダムダム団のテーマ
4.ファンク DE ダムダム団
5.グラインダー
6.ヘビイダメージ

不謹慎シンドローム企画に出演。縁の無いのが不思議だったが、初JAMである。非常に天気もよろしく、快調にリハ入りするとそこには2万ボルトに勝るとも劣らぬ地下の世界が広がっていた。千葉がなぜか浮かれながら「便所が臭い」事を報告。それはスタッフ赤井嬢が「吐きそうになった」とのコメントを残すくらいの強烈さでダムダム団全員に警戒心が宿る。鈴木は鼻の息を完全に止めることによって回避したそうだ。
リハでベースの音がまた出なくなり、千葉に切れてる鈴木。見てみぬ振りをする高橋。おなじみの光景だ。そのせいもありリハ後3人の間に微妙な空気が流れる。前回のライブでのいい流れを引き継ぎたくとも、このままでは難しそうだ。
イベントが始まり、対バンやそのほかのお客さんを見るとなぜかヒッピー&アフロ率が高く、ダムダム団はちょっと遠慮されそうな感じであり、しかも客席が手前の通常観覧部分と一段高いバースペースの2層に分かれている。知らないバンドなどはバースぺースで見られるので、フロアが冷え切った感じになる可能性も大であった。
しかしさすがに負のパワーをエネルギーにしているダムダム団。このままだと「負ける」と察知した3人はライブが始まる10分前に手のひらを返したように団結。新生千葉効果もあって内部のテンションは下がらず、固定したセットリストもさらに鍛え上げられメンバー全員納得のいくライブが炸裂した。もうなんか来ている。これは来ている。しかし次の次の日にあった練習で千葉がまたやらかして鈴木にマジ切れされていた。千葉マジック。

四月十六日 秋葉原グッドマン "弾丸ライナー"
 (w/チャイナチョップ/ソニックアタックブラスター/BRUCE DURIAN THE WILD/ドブロク)
1.ロンサムビリー
2.仕合せ山
3.ダムダム団のテーマ
4.ファンク DE ダムダム団
5.グラインダー
6.ヘビイダメージ

久しぶりの2日連続ライブの1日目。全体的に見知っているバンドが多く、落ち着いた感じでリハまで進む。スタッフ赤井嬢が欠席のため、自分達で外音を聴いて判断しなければならない。最近は高橋に外音を任せている状態で、最後の最後まで決定的な音が作れず苦しむが、ギターのローを上げたことによってかなり最高な音が完成する。最近ピッチを下げたスネアの音も含め、爆音具合はかなりあがった。
今回、連続2回良いライブをしているし、セットリストを弄っていないのでよほどのことが無い限りコけないだろうと思っていたが、それが思い切り裏目に出た。2曲目くらいまでは割と良かったのだが、妙に多い観客に無言のプレッシャーを与えられそのままガツンとこずに4曲目でドラムセットにトラブル発生。回復までドラム音が一切無くなるという状態になり、何とか誤魔化すもそのままプレッシャーに押し潰され自滅。実際、客席はそれほど硬くも無く、演奏も押しなべて好評だったようなのだが、勝手にプレッシャーを感じどうも釈然としない演奏になってしまった。しかし帰り際に金銭的に嬉しい事があり一気に盛り上がるダムダム団。金の力は偉大だ。

四月十七日 新宿JAM "雅致"
 (w/パプリン/ギラギラ)
1.ロンサムビリー
2.仕合せ山
3.ファンク DE ダムダム団
4.グラインダー
5.ヘビイダメージ
6.ツキニホエル
7.地獄ディスコ

ギラギラ企画に出演。昨日のライブの疲れもそれほど無く、絶好調と思いきや千葉のみ筋肉痛を訴えていた。年と体重の差か。3マンということでリハも楽屋もリッチに使え、精神的にも余裕が生まれる。便所の臭さにも慣れた気がする。リハでギターの音作りに結構手間取るもたっぷり1時間あったので余裕の顔つきであった。こういうときはメンバー間の仲も妙に良くなったりして気持ち悪いが、対バンの方にダムダム団のおもしろ話などを披露しつつアットホームな雰囲気でイベントは進行。
昨日の演奏があまりよくないものであり、この後しばらくライブが無いのでここで下手を打つと後がない。しかし演奏前のダムダム団にはなにかもう勝ちを予感しているような空気が漂っていた。そして(珍しく)予想通り爆発。もはや固まりつつあったセットリストはここに来て最高の油の乗り具合をみせ、何も悔いを残さず、ガッツリと終了。JAMの方が先週の演奏を覚えていてくれたようで"ファンク DE ダムダム団"でミラーボールが回ったのも、うれしい演出であった。久しぶりに、リハから打ち上げまで爽やかな気持ちで一日が終わった。打ち上げ前にあったアレ(みっともなくて言えない)は忘れよう。

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五月五日 高円寺二万ボルト "戦慄のオルタナティヴ地獄Vol.3"
 (w/Very Ape/ミヤマGt. /BRONBABA/Qomolangma Tomato(from横須賀)/SMELLY SOX )
1.ヘビイダメージ
2.フォークソング
3.ファンク DE ダムダム団
4.グラインダー
5.地獄ディスコ
6.仕合せ山

Very Ape企画に出演。前回のイベントにも参加したが、その際はドラムにトラブルが発生し、なんとなくウダウダになってしまった感があったので今回はそのリベンジも兼ねている。前日の練習もかなり来ておりいい予感満載でリハに挑む。わりとスムーズに音も決まり、いい予感はさらに膨らむ。
バンド数多目の中、わりと順調にイベントが進行して行きダムダム団の出番。5月は"ヘビイダメージ"が頭である。しかしいきなり高橋がノールックプレイをしてキメをはずす。いい予感はいったいどこに。ちょっとコけた気がしたが知らん振りを決め込み、1,2,3と続ける。2,3のファンキーガッタな展開(?)で徐々に客席の体温とダムダム団のテンションが重なってきた。重なってきた。重なってき「バリ」という音とともに"ファンク de ダムダム団"中、バスドラムのヘッド、破ける。しかも盛り上がりが最高潮に達しようとしていた瞬間。さすがにヘッドが破れちゃどうしようもない、お手上げである。悲劇以外のなにものでもなかった。
バスドラヘッドの交換をしている最中にフロントマン二人を退場させ一人でしゃべったり面白い顔をして場つなぎをする鈴木。「ピン芸人とはこのような重圧に耐えながらステージに立っているのか」、とその辛さに打ち震えたという。そしてドラムセットが元に戻り、鈴木も退場→再度OPSEを流してもらい、表面は何事も無かったように残り3曲やって去った。
トラブルの対処方法としてはそれなりにうまくやったと思う。危機は回避した。したけれども、これで自分たちの気持ちが燃え尽きたかっていたら嘘になるな。もっと強い心とバスドラのヘッドがほしい。

五月八日 秋葉原グッドマン "電気街包囲作戦"
 ((w/遠藤ミチロウ/道産子アナル/ヤング100V/バッファローデンチ(北九州)) )
1.ヘビイダメージ
2.グラインダー
3.ファンク DE ダムダム団
4.ダムダム団のテーマ
5.地獄ディスコ
6.仕合せ山

まず→をごらん頂きたい。ビック対バンである。ビックバンではない。いや、ビックバンといってもいいかもしれない。ということで、リハから緊張する。そして音作りがうまく定まらず、ここ最近でも1,2を争うくらいの緊迫感が張り詰めたが何とか乗り切る。
われわれの出番は道産子アナルとミチロウ氏に挟まれるというなかなかありえない状況であり、道産子アナルは予想通り会場を荒らすだけ荒らして去っていった。もうここまできたらあとは得意の逆切れしかない。そうふんぎった瞬間実にいい逆切れムードが流れ、わりと薄めのリアクションも気にならなくなり必殺のセットリストで決める。鈴木がMCをするといつもならニヤニヤ笑いが発生するような状況で、ひとしきり沈黙が訪れたあと拍手が起きるという謎の現象が。客層の違いか。しかし、そんなことすら完全に逆切れした3人は気にならなかった。スタッフ赤井嬢いわく「千葉の本気を見た」とのこと。確かに最後「ジャーン」で3人向かい合ったときに彼は白目を向いておりキモかった。でも演奏は良かった。5日で残っていて燃えカスもすべて燃やし尽くして、満足げに終了。
その後、アンケートをみたところ「去年に見た演奏よりも良くない。今年何回か見てるがすべてそんな感じである」という意見が。ズギャァァァァ!

5月8日のライブ後、ある事件が発覚。
その後5月15日に千葉賢がダムダム団を解雇される。

五月二十二日 新宿レッドクロス"HOUSE STARDUST vol.3"
 (w/けものがれ/殺し屋ベイビー/むらさき)
1.ヘビイダメージ
2.フォークソング
3.地獄ディスコ
4.ロンサムビリー
5.仕合せ山
6.ファンク DE ダムダム団
7.グラインダー

けものがれ企画に出演。楽屋に鈴木対策か「バスドラの上に絶対載らないでください」という注意書きが新たに添えられていた。
千葉が解雇され、ヘルプベースとして盟友bellytree the distortionの岩城氏が加入。加入が決定したのが1週間前。その間に7曲を仕上げるという神業が行われた。もともとダムダム団の曲をよく知っていたということが強く働いたのはもちろんあるが、それにしても岩城氏のがんばりには舌を巻かざるを得ない。
リハでも高橋鈴木ではわからない部分を彼の責めの姿勢での音作りがばっちりと決まり、ジャズベース太い音音がロック感を高めた。
とんがりコーンを指にはめて写メールを取るなど、本番までも今までとはちょっと違う雰囲気である。あんまりダークにならないのは岩城氏のピースフルな人柄のせいか。
。そして本番。キメや繋ぎなど細かい部分での不安はあったが、出る中音が最高。グルーブが、グルーブが!なんというか、「今までのアレはなんだったんだろう」と思わず4年間くらいを振り返ってしまうようなグルーブで、それは鈴木のドラムもうまく聞こえてしまうようなものだったらしい。細かいところは「超適当」との岩城氏談だが、そこはそれ、雰囲気とグルーブで全部帳消しである。大事なものが何か良くわかっている人は強いな。鈴木もできるだけすばやく椅子の上に片足でそそり立つ練習をした甲斐があったというものだ。

五月二十五日 高円寺ショウボート”3.2.1轟音!”
 (w/内核の波/石窟寺院<吉田達也&佐藤研二>)
1.ヘビイダメージ
2.フォークソング
3.地獄ディスコ
4.ロンサムビリー
5.仕合せ山
6.グラインダー
7.ファンク DE ダムダム団
8.ツキニホエル

ショウボートブッキング印藤氏による企画。順番が「1・内核 2・ダムダム 3・石窟」である。変態バカテク集団に挟まれている。正直無理である。
サポート岩城氏を迎えて2回目、リハからベースが完全に差し替えられた「ファンク DE ダムダム団」が冴え渡る。
内核の波の演奏が最高の出来を見せる中終了し、全体的に石窟寺院待ちではあるが、もうあとはやるしかないということろまで来てしまい、腹をくくったわれわれがガツンとやったら意外と受けていた。鈴木はレッドクロスでドラムセットに乗れなかった切なさを晴らすため、親の敵のようにノリまくっていた(ドラムセットに)。高橋はチューニングがやたら狂うことが、岩城氏はあまり動かない指に不調を感じていたようだが、それすら小さいものだったようだ。
セットリストはほぼ変わらなかったものの、最後にバラードの「ツキニホエル」を持ってくる、というチャンレンジ。しかしテンションを落とさず美しく締めることが出来、CDもがっつり売れたのでダムダム団の受ける層はいったいどこなんだろうか、という疑問が飛び交っていた。
打ち上げは喫茶「プログレ」にて出演者全員で行われた。泥酔した鈴木が世界の吉田達也氏に「ドラムってどれくらい練習してるんですか」とか、「彼女いるんですか」とかギャル並みの質問を連発してだめっぷりを発揮していた。その天罰か、朝起きて窓を開けるとそこにあったはずの自転車が盗まれていた。反省したんで自転車帰してください。

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六月四日 渋谷屋根裏
(w/桔梗/ビイドロ/ネクラポップ/reefer/Artificial Lover)
1.地獄ディスコ
2.フォークソング
3.ファンク DE ダムダム団
4.仕合せ山
5.グラインダー
6.ヘビイダメージ

サポート岩城氏を迎えての3回目。だいぶ慣れてきたのでリハも余裕かと思いきや、岩城氏がベースの音作りで苦しむ。どうも本体自体の調子が悪いようだ。中は割りといいのだが、外のミッドロウが出ないと困惑気味であった。
今回の登場パターンは、SEの鳴る中岩城氏がまず出て行きベースラインを引き出すとSEが消えて他の二人が登場、みたいなハリウッドパターンだったが、その登場パターンをだれもPAの方に伝えなかった(心の叫びでは伝えていた)ため、待てど暮らせどSEが止まらなかった。しょうがないので衣装を普段着に着替えてダッシュでPA席に駆け寄る鈴木。ちょっと「俺なにやってるんだろう」と思った瞬間だった。
最初、「地獄ディスコ」がちょっとスローテンポだったせいか、観客が妙に冷静な感じであったがその後のダンス系2連発で心と腰をしっかりつかみ、あとは虐殺系で絨毯爆撃成功、といったところであった。
ライブ後に某氏より「もう少し、愛想を良くするのか無くすのか、態度をはっきりさせたほうが良い。中途半端ではないだろうか」といわれ、大変考え込む。持ってきたキュウリのぬか付けを開けっ放しにしておいたら「草のにおいがする」とクレームが来て、また考え込んでしまった。

六月二十六日 秋葉原グッドマン (w/不謹慎シンドローム/ワッツシーゾンビ(大阪)/core of bells/かばんず)
1.仕合せ山
2.ヘビイダメージ
3.地獄ディスコ
4.フォークソング
5.ファンク DE ダムダム団
6.グラインダー
空梅雨のようで、鈴木は久しぶりに秋葉原に自転車出勤である。乾いた空気に晴れた空。BGMはくるりなんか聞いちゃってもうごキゲン。入り時間が16時半だから、時間的にも悠々であった。そんな中、高橋からメールが入る。
「件名:緊急  本文:"すまん!入り時間聞き間違えてた!2時半だった…。申し訳ないがすぐに向かってくれまいか?とりあえず来てるバンドからリハやってもらってます。" たかはし(団長)」死ねばいいのに、と思った。
リハを対バンの方たちにやってもらい、われわれは堂々の重役出勤。平謝りである。
珍しく人の入りもかなり多く、軽く緊張するもガッツリ演奏。しかしなぜか反応が薄い。これはいったいどうしたことだろう。しかし、精神的に下がることも無くそのまま最後までやりきる。
その後スタッフ赤井嬢がやってきて「今日は今まで見てきた中でも最悪の出来だった」のコメント。どうも、ベースと音のロウが出すぎボワボワいっており何をやっているのかわからない状態。そしてそれがギターの音を食ってしまい、結果ギターの中音域が薄くなってシャリッシャリにになってしまったようだ。「特に気にならなかった」という人もいたが、耳聡い人たちの多くは「最悪な音だった」と言っていたので間違いない。まだ現状の3人での音が確立されていない、ということがグッドマンという箱によって丸裸にされてしまった形であった。そしてなんということであろう、それを本人たちが気づかずにプレイしていたことが最悪の最悪たるゆえんである。 こういう大事な時期に評価を一気に下げるようなライブをしてしまった。やべー。

 

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七月二日 三軒茶屋HEAVEN'S DOOR "千紫万紅 Vol.2 〜Real Groove〜"
(w/MANDOG/ GOOFY'S HOLIDAY/ばんどびびる)
1.ヘビイダメージ
2.地獄ディスコ
3.ファンク DE ダムダム団
4.フォークソング
5.グラインダー
6.仕合せ山

週間天気予報では雨だったのに、見事に晴れ。鈴木は今日も今日とて自転車出勤である。そこそこの空気そこそこ晴れた空。BGMはフィッシュマンズなんか聞いちゃってもうごキゲン。入り時間が15時半だから、時間的にも悠々であった。そんな中、高橋からメールが入る。
「件名:ヘブンズ  本文:"の行きかた教えてくれ!" たかはし(団長)」死ねばいいのに、と思った。
強面だが気さくなスタッフの方たちと一緒にリハーサル。音は中も外も最高であった。本番に向けていい予感があふれる。こういうときはたいていダメなのだが、1バンド目ゆえ客があまりおらず、プラマイゼロ(?)。
今回は出順も早めなので一発目から飛ばして、そのままのスピード感で最後まで行く、ということを考え1〜3まで連続。4〜5で一区切りのはずだったが、鈴木が調子に乗って「仕合せ山」のイントロをたたき始めてしまったので他の二人ににらまれていた。が、もう止めようが無いのでそのまま終了。時間に余裕があったので、「時間があまったら「ロンサムビリー」をやろうか」といっていたのだが、鈴木が体力切れなので勝手に終わっていた。
前回のダメバイブスから一転、最高のライブができた。サポートの岩城氏は17日の特殊編成があるので、ここで一区切り。しかし、今後もお願いする可能性が非常に高い。それくらい今回のライブを含めた2ヶ月はトータルで良かった。だが1時間半遅刻したり、打ち上げ後、朝5時の三軒茶屋の道路に直でうつぶせになって休憩をとる自由さをみて、ちょっとこの先が不安になったのも確かだ。

七月十七日 吉祥寺プラネットK"吉祥寺ナイトクラブ VOl.2" (w/reefer/MEAT EATERS/キヨステ)
1.ロンサムビリー
2.仕合せ山
3.ファンク DE ダムダム団
4.(新曲)
5.地獄ディスコ
6.グラインダー
7.ヘビイダメージ

共同企画第2段。それも大事なのだが、今日はなんと高橋がベースを持ってプレイする日である。千葉解雇によってヘルプベース岩城氏を向かえライブを続けていたが、この日は彼がダブルブッキングだった。よって代替案を考える必要があった。ほかのベースを、という考えもあったが、ベース経験者の高橋にベースボーカルを取らせて、ギターを加入させたほうが、後々の活動にとってプラスになるのではないかと考え、エキスパンダー(活動停止中)の中村祐太氏を誘致した。エキスパンダーといえばそのライブは跡にペンペン草1本残らないひどいプレイであることで有名。ダムダム団もよく対バンしては「2バンド一緒に見ると疲れるよね」といわれていた。いわばライバルであり、同じスピリットを持った仲間でもある。
われわれは2ヶ月前から仕込みをはじめた。当初は高橋もまったくベースが弾けず音もなんだかよくわからなかった。中村氏の音もダムダム団の曲に馴染まなかったため、「勢いだけとりあえずあるからまあ大丈夫」みたいな空気が流れ、先行きが不安になったが、まもなくギターの音はJCM2000とjc-120の2台繋ぎで解決。その後高橋はスタッフ赤井嬢の高級ベースを入手。だいぶベースにも慣れてきて、グルーブも出来上がってきた。この特殊編成用で新曲まで作って、準備は万端だった。
しかしレンタルするはずだったJCM2000が他者に抑えられてしまい、一同パニック。JCM2000はライブハウスにはあまり存在せず、そのためわざわざ高円寺にあるスタジオからレンタルするはずだったのだ・・・。その後事態は二転三転し、最終的にJCM800を貸し出ししているスタジオを発見。事なきを得るが、スタジオからプラネットKまで3人でアンプを運ぶ道程「こんなの毎回できないな」と正直思った。
肝心のライブであるが、これはもう「勢いだけとりあえずあるからまあ大丈夫」みたいなライブの代表であった。ギターの音がかなりなんというかアレな音だったようだが、中村氏の魅せるパフォーマンスと抑えるところは抑えるため、やたらうまそうに見えるプレイのため、割と好評であった。3曲目が終わった時点でベースに不調が発生、そのため新曲からの流れがかなり引き気味になってしまったが、最終的には何とかなった。
今回のライブは特殊編成が好評だったからこそ、いろいろ考えさせられることがあった。自分たちが4年あまりの間に築き上げたSGサウンドや、パフォーマンスとしてのライブについて、ダムダム団というバンドがこの先どうなっていくのか。理想はワンメイン.ワンメイン.ワンメインでスリーメイン。 スリーメインでダムダム団。

七月二十九日 7月29日(金)高円寺ショウボート  "1stCD「SWEET ONE」 売上15000枚突破記念"  (w/ミサイル兄弟/Disco20000/ロザンヌ・ロザンナダナ/THE WORLD APARTMENT HORROR )
1.(新曲)
2.グラインダー
3.地獄ディスコ
4.ヘビイダメージ
5.ファンク DE ダムダム団
6.仕合せ山
ミサイル兄弟企画に出演。前日に突然できたリフを元に、1分半くらいのインストの新曲が突然でき、「1曲目にやろう」と盛り上がって3時間練習したため、軽く死にそうになりながら当日を迎えた。そして見事に岩城氏50分遅刻した上、高橋がリハ始まった瞬間に弦を切りいきなり鈴木のテンションガタ落ち。カルマ深すぎである。
新曲のリアクションは、曲が速いテンポのためか様子見、という感じであったが1,2,3、と続くうちに岩城氏の調子が上がってきたようで、なんか今までとは動きが違う。ちょっとしたやさぐれロック大明神的なアクションであった。そしてそれにつられてか、わりと熱狂的な感じになってきた。その勢いで鈴木のMCもやたら面白がられ、4曲目「ヘビイダメージ」で爆発。客のノリを見た鈴木は本来4曲目と5曲目の間に演奏するはずだった「フォークソング」をはずし、急遽そのまま「ファンク DE ダムダム団」へ。ノリが落ちずにラスト「仕合せ山」につなげる。岩城氏ここで自由の箍がはずれ、客席に飛び出しベースを預け「わーいわーい」とやっていた。そのせいか知らんが、持ってきたCDが全部売れるという珍事が発生。鈴木はまだその事実を信用していない。
今までのダムダム団とは違う「自由さ」を体現しながら、バンドとしてはまる感じでのパフォーマンスを提示した岩城氏。バンドにはまりだした感じがある。音も含めてそろそろいろいろ見え出した気がしないでもない。ただ、自由さのなかには「50分遅刻」とか含まれてますけど。
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八月三日 新高円寺クラブライナー  "Powerful!! vol.02"  (w/ザ・クルブシーズ/papa's milk/ Dizzy up the girl)
1.(新曲)
2.グラインダー
3.地獄ディスコ
4.ヘビイダメージ
5.ファンク DE ダムダム団
6.仕合せ山
最近できたクラブライナーに出演。青梅街道沿いにあるこのライブハウス、岩城氏は漠然と「高円寺の商店街にある」と思っていたようで、延々と商店街をうろつき「無いんだけど」と逆切れの電話が入る。それだけのぼんやりとした知識でどこかに行こうとする人の気持ちがわからない鈴木であった。しかし二人ともB型である。
ドラムセットが忌まわしきカノウプス(壊れやすい)だったので、リハにて「ドラムセットからとんだりしたいんですけど」とPAの方に相談し、快諾を得「飛ぶ練習もしますか?」と問われるも爽やかに断わり、音作りに苦しんだ。とにかくベースの中低音が出ない。そういったリッケンバッカーの特徴をアンプでカバーしてきたのだが、ここにあるアンプのつまみだとその調整ができないようで、大幅に時間をオーバーしてしまう。中音もはっきりしないのでテンションがひどく下がる。 鈴木の「もうやりたくない」発言まで飛び出す。しかしそういっててもどうにもならないので、本番近くまでPAの方と会議をしまくり何とかしていただくことにした。そしていざ本番。なんと中音がリハとまったく違うマジック発生。一同興奮。そしてライブ最高→反応いまいち。うーむ。
八月三十日 高円寺ショウボート "ブットンデミマショウカ?"
(w /マッドPA/NODU ABOS/Dr.Fat's Future/THE RUSSIA GROUP)
1.ヘビイダメージ
2.グラインダー
3.ファンク DE ダムダム団
4.(新曲2)
5.地獄ディスコ
6.仕合せ山
若者が多いブッキングであった。一番低い方で高校生がメンバーにいるバンドが存在、軽く隔世の感に浸る。最近の音作りの問題点である「ベースの抜け」についてこだわりながらリハをし、途中経過は省くが最終的にスタッフ赤井嬢に説教をすることになった。
若者の見方ダムダム団といえども、10代まではサポートしておらず出順のトリは不利に響き彼らはあらかた変えるであろう→やりやすい という図式を描いていたら意外と残っていた→やりずらい。知らない人がたくさん見ているとどうもテンぱりがちな鈴木(直したほうがいいと思う)は1曲目でとんだ後、ボーカルモニターに乗っかりそのまま転落していた。メンバー間のテンションと演奏がかみ合わず、以上に疲労感が募る。そのまま最後まで様子見、といった感じで終了してしまい、打てど響かずなライブでおなじみの人たちから言わせると「惜しい」ライブだったようだ。音然り、演奏然り。レゲエっぽい新曲2の評判はいまいちか。反省会を開いたところ、「鈴木がハシっていた。超速かった。」という意見が続出。結果演奏が荒く疲れも激しくなってしまったのではないか、という結論に。その後岩城氏が高校生の打ち上げに混ざろうとして失敗していた。
で、帰ってテープ聞いたら別に速く無いじゃねーかこの野郎共!
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九月十六日 秋葉原グッドマン"ALTERNATIVE ELEKI-TOWN"
(w/worst taste/VieTnaM(大阪)/美の激乗)
1.ロンサムビリー
2.地獄ディスコ
3.ヘビイダメージ
4.グラインダー
5.ファンク DE ダムダム団
6.仕合せ山

岩城氏がニューベースを携えて登場。プレベである。プレベといえば前ベーシストが使っており、それはそれは音の悪さに苦しめられたものだがそこは岩城氏、なんだかわからないが音も抜け、パワーも大変あるものだった。同じプレベでもぜんぜん違うのだなあ、感心することしきり、前回のグッドマンの出の雪辱を晴らすべく、入念なサウンドチェックを行う。ベースのパワーが上がったせいでギターの音作りに時間がかかるも3人の意思疎通の仕方もだいぶスムーズになってきたためか仕上がりは上々。
4バンドで平日、地方からのツアーバンドが含まれているという状況なので、大変フロアは寂しい感じであった。鈴木は「やりやすい」とウキウキ(←だめ)。なので最初からドーンと炸裂。と思いきや岩城氏は「ロンサムビリー」が演奏的に不安なため一人萎縮していたようだ。それが鈴木の方向からは掛け軸で視界をさえぎられており、爆発というより手堅さに走る岩城氏の姿が見えておらず、音を聞く限りは最高のため一人盛り上がり、いつもの1.5倍増し。高橋はいつもどおり。そして外音は最高。岩城氏は最後まで手堅い感じであったようだが、その分2人と音のよさがカバーし、いいライブになった。やっと3人の絆ができたように感じられた。ということでさわやかな打ち上げであった。しかし寝ゲロをはく人がいました。

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十月二日 渋谷屋根裏
(w/かばんず/ナインアンダー/アルカイダ/ギラギラ/スキャナーズ)
1.ロンサムビリー
2.ハイパー(anarokka)
3.ファンク DE ダムダム団
4.ヘビイダメージ
5.グラインダー
6.仕合せ山
7.地獄ディスコ

4ヶ月お世話になったサポート岩城氏、ラストである。長いようで短い2ヶ月だった・・・と感慨に耽りながら渋谷入り。最近雨続きだった空模様も新しい門出を祝うかのように快晴。そして岩城氏30分遅刻、高橋15分遅刻。リハはなかなか音がつくれず雰囲気最悪。音はよくなったようだ。
今回、六バンド出演でしかもトリという出順のため、待っているだけで疲れてしまった。さらに濃いバンドが続々と登場してきてかなりの勢いで体力を削られていく。5バンドが終わるころにはすでに死体モードであった。
しかし、セッティングをして、楽屋に戻り、SEが流れる。鈴木は思わず岩城氏に「いままでありがとう」と言ってしまう。「そういうのって終わった後に言うもんじゃないの」と高橋に突っ込まれるも、メンバー解雇からここまでのそう易くない道のりを想像し、ぐっと来てしまったようだ。疲れモードもここまでくれば逆にいい感じだ。そしてこの3人での最後の演奏。岩城氏の旧バンド「anarokka」の"ハイパー"をカバーし繋ぎに使ったりしつつ凄まじいテンション。何も言うことはなく、3人がここにいる意味を存分に見せられたように思う。
打ち上げでスタッフ赤井嬢から「お疲れ様」と高い酒を贈られ、岩城氏もご満悦。鈴木がそれをラッパ飲みしていた。

この日より、新ベーシスト見習いとして古根麻砂樹が加入 。

十月二十三日 新宿JAM
(w/NACK/いこち/ザ・ミラクルマン/らぞく)
1.ヘビイダメージ
2.ハイパー(anarokka)
3.ファンク DE ダムダム団
4.グラインダー
5.地獄ディスコ
6.仕合せ山
7.ロンサムビリー

ついに新体制での活動が動き出すときがきた。古根とは2ヶ月の特訓期間をつんできたために、ある程度のところまではいけるとすでに確信。しかしアクションの面については不安が残った。前日の練習で広いスタジオを借り、ほんばんのような通しリハをしたところ鈴木から「もっと目立っていいよ」とダメだしが飛ぶような感じであった。それでもサウンド面については借金して買った五弦ベースがあり、テクニック面では最初にこの3人で入ったときに高橋鈴木ともにびびったキャリアがある。問題ないであろう、というのが大方の見方であった。
リハではその五弦の威力が存分に発揮され高橋いわく「低音のパンチが桁違い」、とのこと。古根は顔にインパクトが無いので、フェイスペイントのペンを買ってきて頬に"愛"と”死”(エロスとタナトス)と書く。さらに対バンのNACKの方が化粧道具を持っていたので目に歌舞伎風の縁取りをしたらなんか80年代の人みたいになった。
いよいよ本番迫る中珍しく高橋が緊張していた。そして始まった瞬間に、今まで古根がその実力を隠していたことを知る。基本的にベースはあまり弾かないのである(誇張表現)。いままでのダムダム団に無いすばやい動き。そして背が高いのでバンドに巨人がいるかのようだ。キメなどの適当さはとりあえず置いておこう。「ファンク de ダムダム団」ではうわさの「すごいスラップ」も炸裂。フェイスペイントは1曲目で落ちていた。初めてにして今までの歴史を塗り替えた感があるライブは喝采のうちに幕を閉じた。
要求にこたえてくる音楽的な実力といい、その巨人的な容貌といい古根はダムダム団に今入るべくして入ったのでは無いだろうか。千葉がいたときとは完全に違うベクトルではあるが、これでいいと思う。今までけっこうつらいこともあったけど、なんとかやっていけそうです。
打ち上げは高円寺喫茶「プログレ」にて3人で行った。古根は、泥酔時の鈴木の面倒くささを少しだけ感じたようだ。

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十一月一日 下北沢SHELTER  スランキーサイド6thアルバム”サディスティックな赤”レコ発
(w/ スランキーサイド/SisterPaul)
1.solid man(新曲)
2.ヘビイダメージ
3.ファンク DE ダムダム団
4.仕合せ山
5.ハイパー(anarokka)
6.ロンサムビリー
7.ツキニホエル
8.グラインダー
9.地獄ディスコ
スランキーサイドのレコ初に出演。本日のドラムセットはスランキーの持込をみんなで使うということで、まず鈴木のドラムセットの乱暴な扱いをお目こぼししてもらおうと"サンマのひつまぶし海苔巻き"を作り持参、皆さんに配りリアクションも好評。まずは先手を制した。
初シェルターということで、普段客席から見ていたあの狭いステージに立つわけである。しかし、意外なことにわりと広い感じだった。練習でベースの"A"の音が抜けない、という問題が発生していたが、それも特に問題なし。すんなりリハも済んで、トップバッターなのでもうすぐ演奏開始。しかしここで鈴木が風邪を引いた。目が充血、くしゃみ連発死にそうになっていた。鈴木からTシャツのダメだしをされた古根から「テンションが下がった」発言も飛び出す。
1曲目は新曲の"solid man"からスタート。誰も知らない曲だし、ダムダム団を知らない人も多い。様子見な感じである。しかし正直この曲には自信がある。聞かせる曲の部類かもしれないが、サビ→間奏から再度サビへ行くあたりのカタルシスは注目して頂きたい。こっちのテンションはこの曲であがってきた。あとはヘビイダメージで火をつけるだけである。そして火のついてテンションは飛んだ鈴木がボーカルモニターに頭をぶつけてこぶを作るほどだった。そして客席の雰囲気はどうかというとなんか変な感じ。こちら側にあまり熱気が伝わってこないのだが、演奏が終わるとわりと熱い感じの拍手とか歓声などが来る。こっちとしては「え?え?え?え?いいの?→あ、いいんだ」といった感じであった。普段より10分多いだけなのに、6曲目あたりですでに死亡。わかっていても30分用のペース配分になってしまうようだが最後まで何とかやりきった。
新編成になって2回目。まだまだメンバーシップの点など問題もあるようだ。「古根が照れているのではないか」という意見もあり、古根は常に素なのがいいところでもあるのでこれからどうなるかはまだ未知数である。しかしあとは上がるだけ。下は見えないぜ。あと、ライブ前にひいた風邪はライブやったら治りました。ライブって凄い。
十一月十二日 秋葉原グッドマン"POP send DEATH"
(w/Rosalind/JABROW(甲府)/APRIL 31st)
1.solid man
2.ヘビイダメージ
3.グラインダー
4.仕合せ山
5.ファンク DE ダムダム団
6.地獄ディスコ
突然入ったこのライブ、我々はが音作りで散々苦しめられてグッドマンである。古根が加入してから初のグッドマンが年末の予定だったが、アレはリハ無しでこれほど恐ろしいことは無い。そういった兼ね合いもあり本日の話は渡りに船。リハではとりあえず中音はかなり最高、返しがゼロでもほかの音がすっきり聞ける感じであった。が、外音が問題で低音がまわる。そのためベースがモワモワして結果抜けない感じになってしまい、音圧も低くなってしまっていた。PA相馬氏と相談したところ、「人が入ったら低音が吸われるので、すっきりして音圧が上がる感じになると思う」とのこと。運に天をまかせるしかないだろう。
告知も十分でなかったため、客の入りは悪い。しかしテンションは特に下がらなかった。古根が加入してからメンタル的な部分は明らかに変わったと思われる。心が折れないのだ。そして"solid man"でジワっとスタートしヘビイダメージで爆発、と最近お気に入りのパターンを踏襲。音に関してもPA相馬氏の予想があたり、ベースもしっかり聞こえていたようだ。たまたま来ていた外国の方も盛り上がっていた。古根もダムダム団にだいぶ馴染んで来たように感じる。さすが前日に前回のライブビデオを見て研究するだけある。
ライブ後、店長波崎氏のご好意で音作り講座が開かれる。その間鈴木は泥酔してグッドマンのスタッフに絡んでいた。
十一月二十七日 吉祥寺プラネットK  "吉祥寺ナイトクラブVol.3"
(w/reefer/MEAT EATERS/六畳人間)
1.グラインダー
2.地獄ディスコ
3.solid man
4.ヘビイダメージ
5.ハイパー(anarokka)
6ファンク DE ダムダム団
7.仕合せ山
8.ロンサムビリー

共同企画も三回目。天気も良い。いつもリーファーの某氏とどちらが雨男か、というなすり付け合いが始まるのだが、そういう心配もなさそうだ。古根は前日に別のバンドで長野までいっており、生存の確認もままならぬままリハ入りすると、一番早く来て、楽器を置いていったん帰宅、遅刻して再登場という謎のマジックを披露。そして疲労。
最初から客の入りも順調であり、ほかのバンドの好演が続く中、古根は割り箸を探していた。入りの割には会場の空気が硬い感じもした。3バンド共同企画でおなじみとなったからなのか、リーファーのお客さんもミートのお客さんもきちんと見ていってくれたようである。
SEから、高橋が足を高らかに上げてドスン→SEストップ→ギターリフ という演出だったが、よく考えたらドスンという音は聞こえないのでそれほど効果的ではなかったようだ。しかし、1,2とガッツリ演奏しハートをキャッチ。とり損ねた分も「袖のある、無し」にこだわるMCですべてキャッチ。演奏よりMCのほうが受けていたような気もするが、そこはそれいい流れで、入れどころの難しい「solid man」もヘビイダメージの爆発につなぐ前フリとして機能していたようだ。しかし、この曲に関してはアクションが足りないので、がんばっていきたい。正直キメなどかなり荒く、鈴木は「下手になったのでは」という指摘があるほどのアレっぷりだったのでそこもがんばっていきたいが、最後は勢いに任せて鈴木が新技「黄金の斧」を披露。無事終了、かと思いきや、トリだし特別な演出を、ということなのか古根がバスドラに足をかけたままSEが完全に終わるまでそのポーズで停止。高橋も倒れたまま停止。鈴木は二人がそうなってることにまったく気付かなく一人退場。で、SEが流れ終わることに二人がどこにもいないことに気付き、SEが止まった瞬間出てきてバスドラからひとっとび。とんだ下には古根のベースがあったとさ。ヘッドが割れて修理費2万円頂きます。

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十二月二十三日 東高円寺UFOクラブ "WhiteSnack Vol.16"
(w/nack/ED WOODS)

1.ヘビイダメージ
2.グラインダー
3.狩猟(新曲)
4.ファンク DE ダムダム団
5.ハイパー(anarokka)
6.ロンサムビリー
7.仕合せ山
8.地獄ディスコ

enc
1.ハイパー(anarokka)

nackのイベントに出演。鈴木が壊した古根のベースも治り、高橋はギターについているアームを取った。チューニングが狂いづらくなったので、やり易さが上がったようだ。オールナイトのイベントなので、22時くらいにUFOクラブに入る。2003年にこのライブハウスでやったときは壮絶な負け試合だったので、ややトラウマである。
リハで古根がやや音作りに手間取るも、高橋のギターはアームをはずしたことで抜けがよくなったらしく、モニタなしでもばっちり全部の音が聞こえる感じで、調子は上々。しかし、鈴木がテンパりライブが始まる五分前に「俺、髪型ちょっと変えたんだ」と意味不明のタイミングで情報公開、楽屋を変な空気にしていた。
対バンがnack/ED WOODSとも絶対その後にはやりたくないので、「頼むから一番目にしてください」と泣いて頼みその甲斐があり1曲目からドッカンドッカン盛り上がる。中音もクリア。今回のセットリストは完全パーティ仕様であるからして盛り上がらないわけは無いのだが、やってるほうが気持ちいいくらいに盛り上がっていた。さりげなく7月に中村裕太氏を迎えてやったときの曲を新曲「狩猟」として織り込んだが、いい流れでばっちりはまった。これからの武器になりそうだ。
最後の最後までテンションは落ちず、完全にやりきった。そしたらなんとアンコールが。ダムダム団初のアンコール。でもやる曲が残ってなかったのでさっきやった曲をもう一度やりました(しかも他人の曲)。

十二月二十六日 渋谷屋根裏"GOD DRIVE THUNDERFES.Year End Special"
(w/リフラクトリー/nei naam(ex.seattle)/porkees/アントニオバイオレンスギターオーケストラ/キヨステ/MEAT EATERS)

1.ヘビイダメージ
2.グラインダー
3.狩猟
4.ファンク DE ダムダム団
5.仕合せ山
6.地獄ディスコ

古根加入後、初めての渋谷屋根裏。渋谷屋根裏は当たりはずれが非常に大きく、わりと負け試合が多いのであるがそこは最近絶好調のダムダム団、合言葉は「負ける気がしない」である。リハ無し、という条件にもまったく動じず鈴木はジャガイモとこんにゃくのキンピラを作ってきていた。おなじみの方たちとの対バンということでリラックスムードのまま本番を迎える。負ける気はしない。
そして、始まった瞬間に生き地獄が始まった。まったくベースの音が聞こえない。古根はベースの音を変えたようで、それがマイナス要因となり低音がものすごい勢いで広がるも、まったく輪郭の無い音で炸裂。ギターは抜けがよくなったくせに前と同じ音量で鳴らしているのでギターの音ですべての音が消されていく状態。最初の音を鳴らした瞬間にこの状態だったので、全員が心の中で頭を抱えており、最後まで改善はされず(少しは改善されたが、焼け石に水といった感じ)そのままライブが終わってしまった。鈴木もうまく飛べずドラムセットにひっかかっており、見てる側の表情も「なんじゃこのカオティックなバンド」はといった感じで終始。耳痛と混沌だけを残して演奏終了、エンディングSEも鳴らずがっくり。
このメンバーになって初の負け試合。ズタズタにやられまくったのだが、スタッフ赤井嬢は「渋屋根では一番いいライブだった」と謎のコメント。メンバー間で軽いパニックが起こっていた。

十二月三十一日

渋谷屋根裏”Shibuya Yaneura YEAR END SPECIAL COUNT DOWN 2005-2006”

(w/TYPHOO24/スケルトンズ/PLATON/デジマンズ/鉄と鉛/ハンサム兄弟/おみwith俺が俺がぁず/SPORTS 他)
1.地獄ディスコ
2.ヘビイダメージ
3.仕合せ山
恒例年末ライブ、本来はグッドマンだけであったが。店側の緊急要請ということで1週間前のオファーに応え、渋谷屋根裏に出演することになった。初のダブルヘッダーである。
ダムダム団は年末のライブに行う「ダムダム時間のカウントダウン」という行事があり、その打ち合わせや移動など含め「本当に大丈夫なのか」という空気がメンバー間で流れていた。
とりあえず屋根裏に到着すると、なにやら全体的にタイムテーブルが押しているようである。どこかのバンドが短めに演奏することで時間調整ができるようだ。そこで客が誰も来ていないのをいいことに、ダムダム団は「2曲しか演奏しない」と提案。渋谷屋根裏側も喜んで受け入れた。さすがに2曲ではさびしすぎるので3曲ということで落ち着く。裏でいろいろ取引があったのは内緒だ。
本来なら3曲プレイした後、MCをはさんで「地獄ディスコ」→曲中、勝手にカウントダウンという流れであるが、前半をばっさりカットしたため、登場していきなりMC→「地獄ディスコ」→曲中、勝手にカウントダウンという流れになった。よって初見の人には「なんか変な人達が変なことをやってあっという間に帰って行った」というイメージを植えつけることに大成功。というか人が3人くらいしかいなかった。
十二月三十一日

秋葉原グッドマン"GOOD VIBRATION ALL STARS ! COUNT DOWN 2006"

(w/リッカ/六畳人間/春風堂/いなかやろう/ヤング100V/太陽民芸/ネクラポップ/ビイドロ/THE BACKDROPS/bellytree the distortion/BRUCE DURIAN THE WILD)

1.グラインダー
2.ファンク DE ダムダム団
3.地獄ディスコ
4.ヘビイダメージ

渋谷屋根裏での熱狂の勝手にカウントダウンが無事終了。それなりの反省点を電車の中でミーティング。ダブルヘッダーの疲れも、曲数が少なかったせいか疲れはほとんどない。グッドマン入りしてみると、人がたくさんいて軽く興奮(←慣れていない)。
今回、出順が本物のカウントダウンの直前だったため時間調整のためここでも1曲削ることになった。登場シーンもシンプルに、今年一番の収穫「グラインダー」からスタート。客が盛り上がる気分満載で来ているので、火をつけるのは楽勝であり、一気に「ファンク DE ダムダム団」までプレイ。今年最高のグルーブを叩き出した。渋谷屋根裏で練習した甲斐あり、ダムダム時間のカウントダウンも完璧だ。やっぱり同じことをやっても3人くらいしかいないと盛り上がらないのだなあ、と当たり前のことを思いながら、喝采の中演奏終了。「今年最後にして最高の演奏だった」と高橋談。なんか「グラインダー」の途中で音が変だったようだが気にしないことにしました。今年はなんだかんだあった。でも今の3人でこのような演奏ができたことを、いろいろな人に感謝します。
新年早々、打ち上げの席にて鈴木が作ったおにぎりは「とてもまずい」と貶められていた。